第53話 『学園大戦』 その30


 『初代理事長側は、リレー方式を選択しました。リレー方式の場合は、不公平にならないように、リング内から、自ら交代選手にタッチをする必要があります。まりこ先生は、その妨害はできません。また、判定に当たっては、3ポイントが、まりこ先生に与えられます。さらに、選手交代時には、休息を要求する権利が、まりこ先生に与えられます。時間は、5分以内です。リレーであっても、試合中の選手が、交戦不能、または、主審により、完全ダウンと判断された場合は、敗退となります。では、開始します。戦いかたは、フリー。ただし、武器の使用は禁止。超能力は使用に制限ありません。学園放送実況は、わたくし、副教頭が、務めます。』


 『ふん。笑止。だれが来ても、変わらないわ。あたしに喧嘩売るなんて、みな、100年早いわ。』


 まりこ先生は、あくまで、強気であります。 


 『とは、言え、お局様は、侮れないわね。長引くと、不利ね。即決。』


 すさっ! と、上着を脱ぎ捨てた、お局先生は、体操服と言うよりは、レスリングスタイル、でありますが、それもそのはず、彼女は、20年前の、関東州大学レスリング大会の覇者だったのです。


   『ばばん‼️』


 開始のピストルが鳴り響きました。


 『さあ、両者、駆け寄りまして、試合開始であります。お局先生が、まりこ先生をつかもうとしている。あ、タックルにでたあ。レスリングスタイルだあ。あ、え? おわ。な、なんと、まりこ先生、早い。お局先生を抱えあげて、岩石落としだあ。お局先生、早くもピンチ。まりこ先生、圧倒的に強い!』


        🤼‍♀️


 


 


 

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