第48話 『学園大戦』 その25
大戦会場は、すでに、きっちりと、出来上がっておりました。
そうして、多数の観客が押し寄せております。
『なんだ、これは。』
さすがの、まりこ先生も、いささか唖然としました。
観客は、みな、怪物と化した人々ばかりでした。
つまり、みな、敵側のサポーターなわけです。
観客席は、広い、本館前広場の中心をぐるっと取り巻いていて、その、一番本館側の一部に、一段高い、ロイヤル席が設けられておりました。
そうして、そこには、現理事長や、学長、校長、教頭、理事たち、さらに、生徒会長、副会長 などが並びます。
しかし、一番の頂点に、化け物のなかの化け物、というべき、極めておぞましい姿の存在がありました。
鬼さんの身体に、日本古来の化け物たちが合体し、さらに、アジアや、西洋の、なかなか普段はお目にかかれないような、劇的に辛口の怪物か、あるいは古い神様か、という方たちが、がっちり周囲を固めたような姿の、つまり、身の毛もよだつような、あきらかに、すでに人間ではない、存在です。
さらに、その回りには、第一世代の生徒会長や、副会長、さらに、古い役員たちが取り巻いていたのですが、まりこ先生には、始めてみる存在ばかりです。
『完全アウェイの、孤独な闘いね。』
しかし、まりこ先生には、恐れるような雰囲気は、まるでありません。
すると、その、魔王とも言うべき存在が言いました。
『ふふん。さすがは、まりこ先生ですな。』
その、あまりに恐ろしい姿の人物らしき、が、低く、しかし、しっかりと、そのように言いましたのです。
これは、会場全体の雰囲気を、さらに、厳かにしたのです。
すると、なぜか、怪物化していない、少数の人の中から、いつものスーツ姿の、校長先生が立ち上がりました。
『みなさん。お集まりいただき、ありがとうございます。今宵、我々は、ついに、新しい時代を築くべく、その偉大なる第一歩を刻みます。この方こそ、我が学園の、初代理事長にして、新たな人類の総帥であらせられる、川端瑞岩先生であります。』
うわあ〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️‼️
ものすごい、歓声が上がりました。
それは、広い学園の森全体に、響き渡るほどであります。
校長先生は、歓声がひと段落するのを待ち、それから、右手を水平に挙げながら、くるりと腰から上の、上半身だけ回ったのです。
『やはり、こやつも、怪物か。』
まりこ先生が、呟きました。
『みなさん。我々は、いま、まさに、その証明を為す闘いをみることになります。古い人類の代表は、ごぞんじ、まりこ先生〰️〰️〰️❗』
ぎわ〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️😃‼️
まりこ先生、帰れ〰️〰️〰️〰️❗
まりこ先生、くたばれ〰️〰️〰️〰️❗
しねえ〰️〰️❗まりこ先生〰️〰️❗
という、激しいクレームが、ブーイングとともに炸裂します。
しかし、中には、違うものも、混じっていることに、まりこ先生は、気がつきました。
まりこ先生〰️〰️〰️、好きい〰️〰️〰️❗
がんばれ👊😆🎵〰️〰️〰️〰️❗
とかいう歓声が、一部に、確かに、あったのです。
しかし、その出所は、解りません。
解りませんが、もしかしたら、まりこ先生サイドのサポーターが、少数、いるのかもしれません。
『試合は、我が学園の、決闘ルールにより、行われます。それは、あくまでも、公正でなければなりません。では、審判員などを、ご紹介いたします。』
🏟️
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます