第36話 『学園大戦』 その13
『校長、非常に、うまくいってますな。』
教頭先生が言ったのです。
『ありがとう。皆さんのおかげだ。例のやっかい先生も、うまく、乗ってくれている。理事長、まず、計画どおり、このまま、首都を支配下に置きます。首都を押さえたら、全国に広げるのは、たやすい。』
現理事長が、でっかい机に腕をついて、顎を支えつつ答えました。
『いや、安心してはならない。あの、まりこ先生は、しぶとい。すぐに、おかしいと思うに違いない。』
『ははは。もう、手遅れですよ。すでに、不可逆ゾーンに入りつつあります。まもなく、人類こそが、怪物と呼ばれる立場になる。』
教頭先生は、強気です。
『しかし、不感応者が、必ず一定数でる。まりこ先生は、その代表なのは、職員室で実証済みだ。』
校長先生が、慎重に応じました。
『たしかに、悪運は強いですな。』
『教頭先生、まりこ先生を、甘くみるべきではない。最後まで、確実にな。それに、彼女の兄は、常温核融合の第一人者だ。しかも、となりの大学にいる。動静は掴んでいるかね。』
教頭先生が、答えました。
『もちろん。今も、研究室に閉じ籠ってます。守衛は、我々の仲間ですからな。昼と、夜食は、いつも、例のラーメン家です。』
『ふうん。気に入らんな。』
『理事長、神経質になりすぎですな。』
そのとき、爽やかな、ベルの音が響いた。
『おお、大ボスのお出でだ。』
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