第35話 『学園大戦』 その12


 やっとこさ、と、立ち上がった怪獣摩耶真は、ぐあらっと開いたお口のなかから、沢山の短剣を、まりこ先生目掛けて、吐き飛ばしました。


 『は、は、は、は、ほい。はい。』


 まさに、香港映画か、日本の忍者映画か、みたいに、まりこ先生は、剣を片っ端からハタキ落としにするか、見事に避けました。


 『わわわわわあ。あぶない、センセこっちに飛ばすな。』


 新山悟です。


 机を盾にして、隠れていました。


 『援護しろ!』 


 まりこ先生の、兄さんが、その陰で、やはりパソコンをいじりながら叫びます。


 『くそ。触ってダイジョブかい?』


 と、言いながら、新山悟は、摩耶真が吐き出した剣を摩耶真に投げ返します。


 『なるほど。そりゃ、連中がここを襲わないのは、当たり前だよな。我々は、しっかり、協力してたんだから。』


 『お兄様、早く、対策しなさいな。天才なんでしょ。』


 『常人なおもて、往生す。いわんや、天才をや。』


 摩耶真は、短剣がうまく行かぬと見るや、両目から、光線砲を放ちました。


 まりこ先生は、まってました。とばかりに、実験用の反射板を向けました。(ほんとは、間に合うはずがない。そこは、おはなし。)


 反射板は後ろに飛びましたが、光線は、摩耶真のお口を直撃。


 『ぎょわら、ぎょわら、ぎょわら。』


 摩耶真は、転がりました。


 そこに、まりこ先生の、必殺技、『三段雷落とし』が炸裂しました。


 摩耶真、あっけなく、ダウンであります。



        😵💤⤵️🛌


 『なんか、まだ、解せないなあ。』


 まりこ先生が、つぶやきました。



            つづく



 


 

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