第34話 『学園大戦』 その11


 摩耶真が、おどろおどろしい、叫び声を上げました。


 『どぎわわわわわわわわらららららあ〰️〰️〰️〰️〰️〰️☺️』


 そうして、くくりつけていた電源コードや、荷造りひもなどを、ばっさりと、ずたずたに、切り裂いたのであります。


 『あがゃやあ〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️😱』


 『わわわわわわ。こりゃ、怪物そのものですよ。摩耶真、ご乱心。』


 と、新山悟。


 その姿は、ちょっと描写しにくいです。


 あなたが、想像する、最高の怪物です。




 『あんたたち、下がってなさい。』


 まりこ先生が、前に出ました。


 残りのふたりは、おとなしく、ささ、と、下がりました。


 『摩耶真せんせ、だいじょぶ。わかる? あたくし。ご不満がたくさん溜まってましたよね。わかるわかる。でも、ここは、ちょっと、押さえましょう。ね。いいこだから。』


 『じゅわ〰️〰️〰️〰️。じゅわ〰️〰️〰️〰️。』


 摩耶真は、まりこ先生に襲いかかりました。


 しかし、まりこ先生は、さっと身をかわし、摩耶真の背中を蹴っ飛ばしました。


 『どんぎゃあ〰️〰️〰️〰️〰️。』


 摩耶真は、ととと、とつんのめります。


 『日本語、わかりますか? せんせ。それとも、えいご? はわゆ。あーゆーらいと?』


 『ばわゆ〰️〰️〰️〰️〰️〰️‼️』


 摩耶真は、スルッと回転し、まりこ先生を掴みにかかります。


 『あぶない。まりこ先生。』


 『なんの。』


 まりこ先生は、摩耶真の、ぶかぶかの身体に右ストレートを入れました。


 ぼごん。


 『あらあ。着ぐるみみたいね。』


 『ぐわあああああ。』


 摩耶真は、重心を下に移動し、低く構えると、お口を顔より大きき開けました。


 すると、ずらりと並んだ、短剣みたいな歯が剥き出しになります。


 『あらま。各種取り揃えてますね。ならば。』


 じりじりと部屋のなかを回りながら、まりこ先生は、持ってきていた、木刀、を取り上げました。


 まりこ先生は、タルレジャ剣道5段でもあります。


 タルレジャ剣道の木刀は、中に、なまくら刀が仕込まれています。

 

 それは、よほどの名人でないと、滅多に切れません。


 普段は、木刀の威力を増すための重りです。


 しかし、いざとなれば、取り出すことも可能です。


 が、タルレジャ剣道も、タルレジャ拳法も、相手を殺害することは禁止されています。


 唯一の例外は、大師範さまの許可がある場合です。


 許可が出たことは、一度もありません。


 現在の大師範は、タルレジャ王国の第一王女さまです。


 『はいよお!』


 気合いを入れると、摩耶真目掛けて、つきを入れます。


 『ばちばちぐわらあ〰️〰️〰️〰️。』


 摩耶真が眉間を打たれて、叫びました。


 間髪入れずに、まりこ先生は、同じ場所を、さらに強くぶん殴りました。


 たまらず、摩耶真は、ひっくり返りました。


 『おわ。まりこ先生、つおい!』


 新山悟が叫びます。



 一方、まりこ先生のお兄さんは、我知らず、と、しゃがみこんで、あの本をめくりながら、パソコンをいじくっていたのです。



         👊😠

 

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