第33話 『学園大戦』 その10


 『とは、言っても、頭から、まったく違うみたい。』


 『肝心な場所を抜き読みするんだよ。』


 『学者さまの特技ね。』


 『違うよ。きみには、そのやり方がいちばんだから。』


 『ぶっ。失礼な。あたしより、成績良かったことないくせに。』


 『それは、ナイショだ。』


 まりこ先生は、そう言いながらも、もの凄い速度で、新しく書き変わった本を読んでいったのです。


 まりこ先生は、一時間あれば、大概の本を読んでしまうのです。


 頭にも、ちゃんと入ります。


 作者とは、違うのです。

 

 しかし、それを、自慢したりはしません。


 そんな、野暮なことは、やりたくないからです。


 『なんと。大変だわ。』


 『なんと、何が大変だい?』


 『いま、あたしたちが、やってるやり方は、人間改造の速度を早めるための、促進パターンを形成し、改造人間が、より過激になるための基礎である。』


 『なんだそりゃ。』


 新山悟が叫びました。


 『性格のみならず、体力も、はるかに増大される。中心システムは、二段階で改造信号を送出するが、その過程を、増幅するのである。』


 『あわわわわ、摩耶真さん、まずそう。』


 摩耶真は、まさに、目覚めかけていたのです。


 怪物化して。

 

        ☀️🙋‍♂️❗

 

 


 

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