8番出口

 Steamにて『8番出口』をプレイ。

 永久ループする地下鉄の通路を歩くゲーム。


 何もなければそのまま進み、異常があったら引き返す。

 通路には「0番出口」と書かれたでっかい看板があり、うまく進んでいくとこの番号が増えていく(最初、私はこれも異変だと思っていた。8番出口に行きたいのに0番って何よ、と。しかし、これは異変扱いではないので注意)。

 8回連続で正解すれば、晴れて8番出口にたどり着ける。

 異常を見過ごして進んだり、異常がないのに引き返すと、0からやり直し。


 要するに間違い探しである。



 ホラー要素は薄いが、ちょっとだけある。

 私はホラーが嫌いだが、本作は全然怖くなかった。


 それは、このゲームでは、異常があったらすぐ引き返す、というルールになっているため。つまり、怖い要素からは逃げればOKなので、あんまり怖くない。


 ホラーゲームが怖いのは、ホラー要素に突撃しないとクリアできないため。ゾンビがいるとわかっているところを通らないといけないとか。

 そういう要素がないから、怖くない。



 通路の滞在時間に制限はなく、じっくり間違いを探してもいい。

 一部の異常では、もたもたしているとゲームオーバーになる場合があるが、そういう異常は見たらすぐわかるので、わざとやらない限りゲームオーバーになることはまずないと思う。



 間違い探しの難度はそれほど高くない。たいがいの異変は見ればすぐわかる。見つからないのは、ただ見落としているだけである。


 なお、見落としがあるとわかった後にすぐ引き返せば、まだ異変は残ったままになっているので、自分が何を見落としたか確認できる。

 歩き去ってしまうおじさんも、途中でスマホを見て立ち止まっているから、そこまでもどってじっくり見れば、おじさん関係で何か見落としがなかったかも確認可能。

 間違ったときに引き返しチェックをすれば、だいぶ効率よく間違いを見つけられるようになるだろう。



 ただ、私はひとつだけ、どうしてもわからない異変があった。発売されて間もないゲームなので、バグの可能性がある。


 このゲームでは、一度見つけた異変は、全ての異変を見つけるまで起きない仕様になっている。そのため、プレイしていくとだんだん、見落とした異変ばかり起きるようになる。


 そして、残り1つになった時、私はどうしても何が異変かわからなかった。いくら探しても見つからない。

 適当に引き返したら異変を見つけた扱いになってしまったが、未だに何だったかわかっていない。



 私がクリアまでにかかった時間は約30分。全ての変異を見つけるのにかかった時間は2時間だった。

 ゲームボリュームは少ないが、500円以下のゲームなのでそんなもんだろう。物足りなくはあるが、結構面白い。


 クリアしたら変異が追加されるとかの要素があれば、もう少し遊べた気もするが、まあ満足である。



 どういう人向きのゲームなのかは何とも言えないが、廃墟とか無人の街を歩くシチュエーションが好きな人なら好きそうなゲームである。……すれ違うおじさんがいるので、厳密には無人ではないのだが。



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 以下、ネタバレありで各異変について。


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 私が発見するのに苦労した異変は、天井のシミ、ポスターが大きくなる、点字ブロックが変、ドアノブが中央に移動、だった。


 点字ブロックは、一度気づけばもう二度と見落とさないが、天井のシミ、ポスターが大きくなる、ドアノブが移動は、その異変があると知っていても見落としやすい。結構しっかり見ないと見落とす。



 なお、私が最後に残した異変は「ポスターが大きくなる」だったようである。

 このゲームでは、全ての異変を発見するまでは、発見済みの異変は起きなくなる仕様なので、未発見の異変が「ポスターが大きくなる」だけになると、ポスターが大きくなるか、ならないかの二択状態になる。

 しかし、私はこの状態で、何度か、明らかにポスターが大きくならないのに、異変が起きた扱いになって0番になることがあった。なのでやはり、異変が起きなくなるバグは実際ありそうである。


 ただ、全異変を発見した後で、このバグに遭遇したことは今のところない。



 発見が難しい異変は、特に怖くはない類いのものが多い。だからこそ見落としがちなわけだが。

 一方、ゲームオーバー要素のある異変や、ホラー要素ありの異変は、見聞きしたら一発で即わかるものなので、見落とさないし、発見した瞬間即逃げるから、怖いも何もなかったりする。



 このゲームで実際怖いのは、ドアがいきなり開くやつと、いきなり電気が消えるのくらいではないかと思う。それも、一瞬ドキっとするという意味で怖いだけで、そこまでホラーとは言えない。


 謎の双子や、早足おじさんとかは別に怖くはないし、覗いでいる人も一瞬不気味だけど実害がないからいまいち怖くない。


 壁と同化している人も、怖いかと言われるとそうでも。そもそも遠距離からバレバレだから、わざわざわかっていて自分で近づかない限り、間近でじっくり見ることもないだろう。



 おじさんのスマホがないとか、鞄がないとか、靴下を履いているとか、髪が薄くなる(逆にかつらで増毛される)とかは、ありそうだと思って毎回チェックしていた。

 どうやら同じことを考えていた人は結構いたようである。


 実際には、おじさん関係は、早足、巨大化、顔がバグる、笑顔、こっちを見てくるだけの模様。あんまり微妙すぎる異変はない。

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