theHunter: Call of the Wild

 Epic Gamesにて"theHunter: Call of the Wild"が期間限定で無料配布していたのでプレイ。


 本作は、世界各地の自然保護区で狩りをする1人称視点の狩猟ゲーム。マルチプレイにも対応しており、お友達と一緒に狩りに出かけられるようだが、私はソロでのみプレイしているので、マルチ環境がどんなものかはわからない。


 ゲーム本体には2箇所の自然保護区と基本的な銃や装備が用意されており、これだけでも十分遊べるが、DLCを購入することで新たな地域や新たな銃が使えるようになる他、猟犬や車両を利用することができるようになる。


 私は本体しか持っていないので、DLCコンテンツについては言及できない。ただ、犬や車両が使えたほうが快適になるだろうと思う。

 自然保護区は広大で、徒歩で移動するのは時間がかかる。周辺のスポットの位置をマップに書き込める展望台や、ファストトラベルの拠点となるマルチポストを解放するとき、車があった方が便利そう。

 また、猟犬はおそらく、負傷させた動物を犬が追跡してくれるものと思われる。このゲームは動物を撃った後に追いかけるのが結構大変で、たまに見失うこともあるので、猟犬はいたほうが圧倒的に楽なはず。



 本作の主眼はあくまでレジャーとしての狩りであり、サバイバルゲームではない。攻撃的な動物もいるが、基本的に動物がプレイヤーを襲ってくることは少ない。仮にやられても、近くのアウトポストからリスポーンするだけで、特にペナルティもない。

 ただし、動物の探知能力は一般的なゲームに比べると鋭い。動物によって能力に差はあるが、だいたい200m先からでも嗅覚や聴覚、視覚によってプレイヤーを探知し、警戒状態に入る。警戒状態の動物の視界に入れば逃げられるし、音を立てすぎても同様。


 動物は、心臓と脳を撃ち抜かれた場合のみ即死するが、それ以外の部位にヒットした場合は、致命傷を受けてもしばらく生存し、逃げてしまう。足跡や血痕を頼りに傷を負わせた動物を追跡し、死体を回収する必要がある。



 動物を狩るときには一定の制限がある。

 動物にはランクがあり、ランクに合わせて適正な銃と弾を使う必要がある。ランク外の銃を使うと評価が下がる。ランク1の動物にランク2の銃を使っても下がるが、逆にランク9の動物にランク8の銃を使っても下がる。威力の弱い銃で撃つと、なかなか死なずに動物を苦しませることになるため。

 ヘッドショットも評価が下がる。頭蓋骨に穴を開けると商品価値が下がるため。というわけで、本作では基本的に動物の頭は撃たない。

 同じ動物に対して3発以上弾を当てると評価が下がる。また、初弾が当たってから動物が死亡するまでの時間が短いほど評価が高くなる。なるべく動物を苦しませずに仕留めることが推奨されるため。

 倒した獲物を連続で回収すると報酬が上がっていく。回収せずに放置すると連続狩猟ボーナスはリセットされる(死亡後回収せずゲーム内時間で半日経過するか、ゲームを終了すると未回収扱いとなる)。無益な殺生はよろしくないため。


 動物を仕留めて回収することで、プレイヤーは金と経験値を得ることができる。経験値を溜めてレベルが上がると、スキルやパークを得ることができる。

 また、ライフル、ハンドガン、ショットガン、弓にはそれぞれ武器経験値があって、それぞれのカテゴリの武器を使うことで経験値が上がる。一定の経験値を貯めることで、より上位の武器や弾薬を買う許可が降りる。



 このゲームの問題点は、初期装備の火力が低すぎること。あまりに火力が低すぎるために、急所を狙っても弾が臓器まで達せず仕留められなかったり、致命傷を与えてもなかなか死なずに長時間逃げられたりする。

 となると、弱い武器でも仕留められる小動物を狙いたいところだが、小動物は発見しにくく、弾を当てにくい。また、初期状態だとランク1の小動物を狩る適正武器がないのも問題。ランク1の動物を適正に狩るにはショットガンや弓でランク1用の弾(矢)を使う必要があるが、これらは弓やショットガンをある程度使い込まないと購入許可が下りない。適正外の武器を使うと経験値が溜まりにくいが、ないものは仕方ないので、効率の悪い狩りをする羽目になる。


 金と武器経験値を溜めてまともな武器が使えるようになると一気に快適になるが、そこに至るまでに少なくとも10時間くらいはプレイする必要があり、多くのプレイヤーはそれ以前にイライラしてやめてしまうだろう。



 一方で、武器やスキルが充実してきて、快適に狩猟ができるようになってくると、簡単に獲物を仕留められるようになり、虚しくなってくるという問題もある。

 基本的にこのゲームは、獲物を探して歩き回り、見つけたら仕留めて回収する以外にやることがなく、必要な銃やスキルを得てしまうと、金や経験を貯める意味もなくなる。

 純粋にこのゲームで狩りをすることそのものに楽しさを感じられるなら延々遊べるが、そうでないなら目標がなくなった時点で燃え尽きるだろう。


 一応各保護区にはストーリーミッションみたいなものがあるが、その多くが、達成のためには特定の地域で特定の獲物を特定の方法で狩る必要がある。お目当ての獲物が都合よく出てくるとは限らず、達成を目指そうとするとイライラすることになる。

 苦労して全てのミッションを達成しても、実績が解除されるだけで大した報酬はない。

 基本的には、保護区のミッションは、何かのついでにたまたま達成できたらラッキーくらいに考えたほうがいい。



 保護区には金を消費することで狩猟用の設備を建設できる箇所がある。一部の保護区ミッションの条件にもなっているので、それを達成する場合は嫌でも建設する必要がある。

 動物から身を隠しながら狙撃ができるポイントを作ることができるが、そこから狙える位置に動物が来るとは限らないし、あったから楽に獲物を仕留められるわけでもない。普通に草むらに隠れながらしゃがみ撃ちした方がてっとり早い。

 というわけで金の無駄なので、よほど金が余っているのでない限りは建てる必要はない。



 私は無料でこのゲームを入手したので何も不満はないが、買うとなると、狩りのできる他のゲームと比較して、本当に買う価値があるかをよく考えなければならなくなる。

 狩猟のできるゲームは、"Red Dead Redemption 2"や"Far Cry"シリーズなど、いろいろある。そしてこうしたゲームは他にもいろいろやれることがあり、たとえば"RDR2"なら、狩猟に飽きたら盗賊狩りや馬車泥棒でもすればいい。


 狩猟ができるゲームがたくさんある中で、あえてこのゲームをやる理由があるのかは疑問だが、逆に、余計な要素を省き、狩猟のみにフォーカスしていることをポジティブと捉えるなら、ありかもしれない。

 また、DLCを導入することで、世界各地(主に北米で日本はないが)の自然保護区で狩猟が楽しめるので、お気に入りの国があるなら、それ目当てで買うのはありかもしれない。



 一応、DLCなしでプレイする人向けに攻略情報を。


 パークやスキルは好みで取っていけばいいが、まずはストーカーTier2のパッシブスキルLv2を優先して取るのがおすすめ。血痕から獲物のおおよその残り体力がわかるようになり、負傷した獲物が致命傷を受けたのかどうかを推測しやすくなる。特に序盤は負傷させても仕留めきれないことが多いので、体力がちゃんと減っているのかを知ることは便利。


 マップに紫色の円が表示されることがあるが、あれは狩猟圧といって、動物が近寄りたがらなくなる範囲を示している。この狩猟圧は、動物が死んだとき、最初に撃たれた地点に表示される。この仕組みを利用して、撃った動物が死んたがどうかを確認することが可能。撃った後しばらく経っても狩猟圧が表示されなかったら、死ななかったとみていい。


 このゲームは腰撃ちだとショットガンの至近距離でもほとんど当たらない。接近戦になっても、必ずスコープやアイアンサイトを覗き込んで撃つこと。


 最序盤はヒルシュフェルデン保護区で狩りをしたほうがいい。レイトン湖水地区のシカは体力が高く、初期銃のソフト弾で撃って致命傷を与えてもなかなか死なず、回収が大変だし経験値も得にくい。

 現在、.270ハンツマンとライノ454が無料で買えるようになっているので、アウトポストを解放したら即もらっておく。そして、対応する弾を買う。


 初期武器はあまりにも火力が低すぎてイライラすることになるから、最序盤は.270ハンツマンとライノ454を使ったほうがいいだろう。ランク3のシカもこれらで狩る。適性外だが無視していい。

 ウサギやマガモ、アカキツネを狩る場合のみ、弾が無料の.243レンジャーのソフトポイント弾を使う。これもランク適正外だが無視していい。


 ライフルの経験値が溜まって.270のポリマーチップ弾が買えるようになったら、ソフトポイント弾から切り替える。これでだいぶ鹿狩りは快適になる。ヘラジカやバイソンなどの大型動物を狩るには力不足だが。


 あとはライフル経験値と資金を貯めて、7mmマグナムの購入を目指す。

 7mmマグナムが買えたら格段に楽になる。7mmマグナムだと、致命的臓器に当たらなくても出血だけでたいがい仕留め切れる。

 ここまで来たら.243ポリマーチップ弾を買って、7mmと.243を使い分けるといい。ランク4以上は7mm、2~3は.243ポリマーチップを使う。これでランク1以外の獲物は適正かつ快適に狩れるようになる。


 ランク1の獲物を適正に狩りたいなら、ショットガンか弓の経験値を貯める必要がある。ショットガンの方が楽。

 ショットガンの有効射程は25mとなっているが、50mからでもそこそこ当たる。特にランク1の獲物なら充分仕留められるので、50mからウサギやマガモなどを仕留めていけば、そのうちバードショット弾が買えるようになるだろう。


 弓の有効射程は20mとなっているが、実際は50mくらいからでも充分仕留められる。ただし、狙いを補正する必要はある。いきなり実戦から入ると矢を無駄に使いがちなので、まずは射撃訓練場で練習し、どのくらい補正すれば的に当たるかを覚えたほうがいい。矢は風の影響を受けやすいので、それについても注意。


 ハンドガンの経験値を貯めるならライノ454を使えばいい。しばらくは適性外でも無視していい。フォコーソ357はハードキャスト弾が使えるようになれば実戦投入し、454と使い分けて適正ランクの獲物を仕留めるようにする。

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