第1話 ③
五年生に進級。2000年代も後半になった。五年生になってすぐにサッカークラブを辞めた。
理由は簡単。陸上の自主練と水泳と格闘技との掛け持ちがキツい、以上。まぁサッカーはただ走力を上げる為にやってただけだし、この辺で切り上げて良いだろう。辞めると言った時にS中とかがやったーって感じでほくそ笑んでたのはしっかり確認した。あいつ中学で復讐しに来るだろうな。もしそうするのなら覚悟しとけよ?今度はお前の顔面血だらけにするからな...!
五年生になってから金稼ぎの方にも本腰を入れた。この頃で身長が160㎝に伸びて、見知らぬ奴らからはけっこう中学生扱いされるようになった。この容姿を利用して俺は宝くじでまた大稼ぎすることにした。
ただ、未だに俺は自分の口座が無い身分なので、店舗で受け取れる上限金額(10万円)までの賞金しかゲットできなかった。
それでも五年生が終わる頃には俺の財産は軽く数十万はあった。姉と別室にしてくれたお陰で金を容易に隠せるようにもなったし。母さんとかにバレる心配は別に無い。あいつは一度も俺の部屋を探ったりとかはしなかったからな。そういう性格だった。姉も同じく。だから安心して金をたくさん隠せた。そしてこっそり欲しい物を色々買いまくった。
DSをもう一台、ポケモンのソフトを大量に。あと改造ソフトにも手をつけた。これで厳選が捗るぜ!ホントはやっちゃいけないけど子どもだからギリギリセーフ!漫画も、ワンピースやナルト、グラップラー刃牙など、2020年代にはとっくに完結していた作品を少しずつ集めた。
あとこの頃になると、見た目が可愛くエロく見えるようになった女子が何人か出てきた。
T田
え?Bはあるぞ?デカいんじゃね?11才にしては。この頃からけっこうあったんだなーT田のオッパイって...やっべムラついてきた、今夜のオカズはあいつのオッパイで決まりだ。
そういえば、本来なら俺が精通した時って中2の夏頃だったんだよなー。今回は知識が引き継がれている分、最初から発情期だったので気付けばもう何回も精を出していたぜ。まぁどうでもいいけど。
最近の夜のオカズは大体同級生の女子たちだ。T田を始め、K川やこれも隠れ巨乳候補のK西美歩、あとは...“抱けるブス系”の女子...O橋ひかりとかで抜いている。
やっぱり女優とかよりも素人、それも同級生や先輩後輩など身近にいる女子で妄想する方がなんか興奮するんだよねー。分かる人にはきっと分かるはず。
そんなモテない交際経験が皆無の童貞がやりそうなことをめっちゃしている俺だが、一応クラスの女子と仲良く話すこともしている。
「ねーNNS、何でそんなに足速いのー?......へー一人で公園で走ってるんだ?なんか凄いねー」
「NNSってよく見たら筋肉凄くない?......え、筋トレしてなくてそれ?格闘技やってるから?そうなんだーすごーい」
「NNS君今日もテストの点良かったよねー。塾とか行ってんのー?......え、行ってないの?勉強も特にしていないでそれぇ!?え~うらやま。今度宿題写させて~」
などと、俺のスペックに惹かれてか向こうからよく話しかけてくるのだ。本来も会話はしたことはあったけどここまで頻繁に話すことはなかった。
足が速い。小学生にしては高身長でガタイも良い。勉強できる。
これだけモテ要素が揃っていて、更には我が強い性格や色々知恵が回るというところもあるお陰で、割と人気者だ。それに女子ってこの頃から割と将来を気にする傾向にあるみたいだから、俺みたいななんか有望そうな奴に目をつけてたりもするっぽいんだよねー。さすがは女子だわ。
まぁそんな理由でも良いけどね。俺は俺で君らのことをエロく想像して抜かせてもらっているから。ずりネタ提供ありがとうございます!
五年生の終わりにガチの100m走を計ってみた...11秒90だった。
なるほど、成長期ではあるものの限度があるようだ。かといって別に成長が止まったわけでもない。相応の成長スピードって感じだ。それにやっぱり体格にも原因があるな...脚が短いせいでストライドに影響が出てる。スピードが落ちるのも仕方ないか。ともあれ今後もしっかり鍛えて地盤を固めていこう。
因みに格闘技では、空手でいくつかの大会に出場し、全勝した。もちろん手加減して。さらには柔道やボクシング(キックも)、合気道も習い始めた。とにかくあらゆる格闘の技を会得したいのだ。護身にもなれるしな。
実際格闘技が役立った時は何度かあった。主に陸上トレーニングをしていた時のこと。時々イキったクソガキ集団を潰す時に大いに役立った。
「ひぃい!?コイツめっちゃ強い...!ご、ごめんなさい!!」
「走ってるところにボールぶつけてしまってすみませんでしたあああ!!」
俺がトレーニングしている。そこにクソガキどもが俺に下らんちょっかいを出す。切れる俺。逆ギレするクソガキども、バトル開始。
掴みかかろうとする上級生クソガキの襟を掴んで投げ技発動。死んだらマズイのでコンクリではなく砂地へドカンと叩きつける。続いて怯んでいるクソガキその2に向かって走って跳び上がって空中回し蹴りを顔面に叩き込む。クソガキその2は力無く倒れて失神。さらに素早くクソガキその3に掴みかかり思い切り顔面をぶん殴って歯を折ってやる。
という感じでクソガキどもに力の差を...大人の暴力というものを存分に教えてやった。クソガキども即泣き即堕ち即謝罪、逃走。以上。
ガキのうちはガキ同士ならいくらでも
小学5年生の拳でノックアウトされる高校生という絵面は、自分でやったことなのだが面白かったなー。仲間どもは啞然としてたっけー。で、隙だらけだったから残りも全員潰してやった。金的、ローキックで崩してからの顔面踵蹴り、目潰し等々、試合では反則判定される技も存分に使用して蹂躙した。
相手がイキりだろうと陰湿なウェイだろうと不良だろうと関係無い。喧嘩を意識して鍛え続けている大人の格闘家が、ロクに鍛えていない素人どもに後れを取ることは無い!
というか気持ちいい!!強いって良いなぁ!!ムカつく奴をこうやってぶちのめして下す。圧倒的征服感!それがもの凄く心地好い!!かつて内気で意思を通す力が弱かった俺には全く縁が無かった光景だ。これが力有る者が見ている景色ってやつかな?ガキのうちは、とことんクソムカつく奴らを力で蹴散らしまくる。そんな人生で良いんだよなぁ。ただししっかり鍛えてないと叶わないが。
とにかくこの頃で強くてニューゲームによる恩恵を強く感じられるようになった。勉強しなくて大丈夫。全盛期は更新し続けられる。この時の俺は頭良い、スポーツ万能、超ゲーマーと皆から称えられていた。
ただ...授業の退屈さだけは、克服できねーなぁ...。
そして小学最後の年...六年生の時が来た。この年こそが、俺にとって人生の大きな修正箇所だ。
まず一つ目の汚点。俺はこの夏に万引きをしてしまった。
たまたま財布を忘れて来た。取りに戻るのが面倒だった。かといってこのまま何も買わずに帰るのも癪だった。
一瞬でなら―――。
そんな小さな慢心と出来心が、俺を非行に走らせて、結局バレてしまってパクられた。
母さんが来て俺が盗った商品の清算をしたことで、俺が留置される羽目に遭わずには済んだものの、あの出来事は俺にとって酷い黒歴史だった...。
解決策は簡単だ。盗みなんかしない。それだけであの汚点は払拭できる。
今は数十万円という小学生にしては大金である自己財産がある。遊ぶ金に不足は無い。これからはきちんと財布を持って行くことを心がければ良いだけのこと。万引きして前科持ちになるとか馬鹿げてる!二度とするかよっ!
というわけで一つ目の汚点を塗り潰すことに成功。次は二つ目だが。
クラスの俺の立ち回り方だ...。
この頃の俺はサッカークラブの時と同じ、クラスカースト上位の奴らに対しては低い姿勢でいた。
6年1組。このクラスは比較的イキり系の男子がけっこう集まるというハズレクソクラスだった。俺は不運にもそのクラスの生徒だった。女子も好みの奴はそんなにいなかったし、最悪のクラスだった。
だが最悪のクラスだと思ったのは、俺に我を通す意思がなかったからだと、今は思う。別にあのイキり男子どもが怖いというわけではなかった。ただこの時の俺は、目立つのが嫌な性格の男子だったのだ。
刃向かうのは出来る。けどそれをして皆の注目を集める、それが恥ずかしいと思ってしまう年頃だったのだ。因みにこの性格は高校卒業まで直らなかった。
変なところで注目されることに弱い、変に目立つのが嫌い、そういう気持ちのせいで俺はロクに意思を通すことが出来ずにいた。
だが今の俺は違う。
今の俺は我が強く、わがまま思想な男。口や態度だけじゃない、力もある。経験値が誰よりも多いハイスペックの少年だ!
中身も12才だった俺にとってあいつらは気後れしてしまうクラスメイトだったが、中身が「今」で出来ている俺にとっては、あいつらはただのイキったクソガキどもだ。何の脅威も感じない。
今なら、徹底的にぶちのめしてやれるぜ...!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。