第十話 終わり
ふっ……ふっ………八峡……八峡……。
「……あ?今、何時だ?っつか誰だ?」八峡………八峡ぃ………。
「……葦北?何しに来た……ってなんだお前その恰好ッ」通販で買ってみた………えと、えっちな下着?あはは……。
……そんな事はどうでもいい。八峡ッ「んだよ」ダメだよ。八峡、浮気なんて。
「……あ?」女ならまだ分かるけど……永犬丸くんと浮気は、ダメ。
「何の話だよお前」惚けないでっ!今日、永犬丸くんと一緒に汗を流してたんでしょ!?
「……あぁ、そうだけど?」悪びれもせず肯定した!?だ、ダメだから!八峡は私のお婿さんになるんでしょ!?
「……あぁ、そうだけど?」えぇ!?「何で驚いてんだよ」だ、だって……永犬丸くんと、そういう関係なのに?
「何を勘違いしてんだよ」勘違い?……服を脱いでたでしょ!?
「あぁ……アイツの傍に居ると、時折自分も脱ぎたくなるんだよな」そんな露出狂な事を!?
「つか」な……なに?もしかして………言い訳でも、するつもり?
「ただ筋トレしてただけだろ」…………筋トレと言う名のえっち!?
「違ぇよ馬鹿、筋トレは筋トレだろうが」あー!馬鹿って言ったー!私はこんなに八峡の事を考えて言ってるのにー!馬鹿って言ったー!!
「うるせぇ……寝起きなんだよ。つか、一週間はどうした?」一週間……あんなの、もういい。
八峡が傍に居てくれなきゃ嫌………私、八峡が居ない生活なんて……耐えられない。
「えぇ……まだ一日くらいしか経ってないだろ……」それ程に、八峡は大事なの!!
他の人に取られたくない!八峡は私の大切な人なの!!だから、八峡っ!私を捨てないで……。
「あのな、捨てるワケないだろ」………でも、八峡……クズだし。
「ぶっ飛ばすぞお前」だ、だって………好きだけど。大好きだけど……信用出来ない、し。
「確かに俺はクズだが………まあ、お前は俺を必要としてくれんだろ?」………うん、私は、八峡と一緒に生きたい。ずっと、ずぅっと。八峡がお爺ちゃんになっても、私がお婆ちゃんになっても。傍に居たい。
「なら……俺は裏切らねぇよ。クズだが、無価値にはなりたくねぇからな」………ほんと?「この状況でウソを吐くか?」…………やだ。やっぱり信用出来ない。
「あ?」だから……行動でしめして、八峡。私の傍に居てくれる。ずっと居てくれるって、そう信じられるようなことを、して見せて?
「……良いのか?」うん……いいよ。もう我慢したくないもん。
八峡は私のお婿さんだもん。傍に居て欲しいもん。
泣く程後悔するなら、泣く程傍に居続けたいから。
八峡がどこに離れられない様に………篭絡してあげる。
「……葦北」静月って呼んで?ね、よしや………。
「お前、難しい言葉知ってんなぁ」ムードが台無しだよ!八峡の馬鹿っ!
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