第二話 契り
―――ピィッピィッピィーーッ―――
「クソッ」………逃げてもムダ………そう言ってるでしょ?
「傷口から、音が……」それが………金切雀の固有能力。
金切雀に斬られた場所は………強制的に……神胤を音に変換する………。
「段々、力がッ」神胤を音に………強制変換……すると言う……ことは……。
臨核の……貯蓄から……強制的に……神胤が……引き出される。
貴方が……何をしても………何もしなくても……何れ……神胤は枯渇する………。
「最悪だな」えぇ……たとえ逃げても……音が……場所を教えてくれる。
さあ……切り刻んで……あげる………。「畜生……」ちょ……な、なんで、服を脱ぐの?
「切り刻まれて返って邪魔だから」……だ、だからって……そんな、あ……腹筋、凄い……。
仮にも……女……だから……配慮……して……欲しい。
「えぇ……攻撃してるのに更に注文?」うぅ……目のやり場に……困る……こんなの。
早く……早く……終わらせないと……。
「うわっちょっ!降参ッ降参ッ!」降参?……ダメ、降参は………。
「勘弁して下さいって!お願いしますッ!」謝っても……ダメ……切り刻む……からっ。
「何でもしますからっ!」………なんでも………?なんでも、する………?
「え?……ぁ、はい」なんでも……なんでも…………ふふ。
そう……なんでも、なのね?……どんな事でも……どんな命令も……聞いてくれるのね?
「あ……はい」そう……なら…………ふふ……契りを……結びましょうか。
「ち……契り?」そう……契り。……それは、決して破る事の……出来ない自他間で……結ばれる……契約。
両者が……互いにルールを提示して……それを遵守しなければ……ならない。
もしも……破ってしまったら。両者に対して………罰が、下る。
あなたは………私に対して……「どんな言う事も聞く」ルールを……立てるの。
そうしたら……切り刻むのは……やめてあげる。
「はいっ!どんな言う事も聞きますっ!」ふふ……素直。面倒が無くて……とっても……助かるわ。
じゃあ……私からも……契りの提示をするわ………そう……私は。
〈あなたを決して傷つけない〉……これを、ルールにしてあげる。
今から……自分が建てたルールを破る事は……ダメ。
最悪……死んでしまうかも……知れないから……わかった?
「分かりました!」よろしい……それじゃあ、まずは……最初の命令を下すわ……。
ふふ……今から「はい」私とあなたは「俺とあんたは」これから……恋人同士。
「恋人……え?」ふふ………ルールは絶対……あなたはもう……私のもの………。
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