第七話 界守綴編・温泉街
ここが温泉街………。
なんと言うか、湯気や水蒸気が溢れた街だと思ってました。
ですが何ともまあ殺風景な事で。
それでは早速、温泉にでも入りますか?
え?別に良い?じゃあ何のために温泉街へ来たのです?
…………足湯?足湯をする為に来たのですか?
わ、かりました。それでは、足湯へ行きましょうか。
…………………………………。
目的地に到着しました。
温度は42.7度。適温ですね。
それでは義弥様、ズボンの裾をまくります。
バランスを崩してはなりませんので、私の肩を支えにしてください。
……………これでよし。
靴下や靴は私が管理しておきますので、どうぞ足湯をお楽しみください。
…………………………………。
へ?私も入るのですか?
しかし、この服では………。
えぇと、スカートの部分は大丈夫です。
ですが、私は今、タイツでして。
………いえ、義弥様が望むのならば、その通りに致しましょう。
失礼します。
―――――スッ、スススッ――――。
では、改めて失礼します。
んっ………ふぅ……暖かいですね。
良い湯、とでも言えば良いのでしょうか。
外に設置された無料の足湯ですので、眺めも良好です。
山奥だからでしょうか、自然の音だけが流れて心地良い。
軽い露天風呂にでも入った様な気分ですね。
………義弥様、対面では見づらいでしょう。
さあ、こちらへ来てください。
あっ義弥様、危ないッ!
―――バシャンッ……チャポン、チャポン…………。
あぁ……服が濡れてしまいましたね………。
ここらに服を乾かす場所でもありましょうか?
…………いっその事、旅館でも取りましょうか?
少々お待ちを…………。
………………………………。
予約があまりない旅館で助かりましたね。
素泊まりならば大丈夫らしいです。
さぁ義弥様、早く入りましょう。
すぐに、私が、温めて差し上げますから………
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます