第4話 謎のトラブル発生、とばっちりをくらう
Twitter上で「フォックスハウンド」さんという作家が『内部告発』をしたのよ。WriteReadの作家さんで一応私もフォローしていたけど、正直いろんな作家さんをフォローし過ぎて彼……性別は男性だと思うけど、彼の作品までは読んでなかったのよね。だからフォックスハウンドさんのTwitterへたまにリプする薄い関係だったかな。なにぶん、昔の話だからね、全員までは覚えてないのよ。
で、『未来作家コンテストは出来レースだ。自分に大賞の打診が来て『出版社の後ろ盾もあるから書籍化も可能だ』と言ってきた。自分はそんな卑怯なことをしたくないから辞退しました』と主催者とのやり取りのスクショ付きでTwitterにあげていたの。
確かね、こんなやり取りだった気がする。
『作品の感想をしてくれるサービスがあると聞きました。教えてください』
『大賞』
『え?』
『こちらは出版社の準備も出来ています』
『待ってください、まだ募集期間中ですよ? 大賞なんですか』
という内容だったかな、とにかくパッと見は大賞確約、出版社とも連携取れているよと読める内容なの。フォックスハウンドさんの言う通りなら募集中なのに大賞なんて、出来レースよね。
もちろん、Twitterも7ちゃんねるも大炎上したわ。コンテスト参加者もそれで大分引き上げたらしいし。
やはりね、個人的にムカついたのは晒されたいくつかのスクショの中に運営メンバーの『だいたいWriteReadの作家は大半がクズ! くだらない作品ばっかりです。そこで運営をスムーズにするために予めこの人を大賞に』なんてことが書かれていたことかしら。この人の作品は買うまいと決めたわ。
おばちゃん、心が狭いからね。コンテスト参加? もちろん止めたわ。元々長篇書くのが苦手で頑張っても半分の五万字が精一杯なのよね。今は、七万まで書けるようになったけど。頑張って十万字を書こうとしていたのが馬鹿らしくなっちゃった。
そして、告発された運営さん達は火消しに必死になってたわ。
「大賞と確約していません。あのスクショは『大賞に値する出来だ』という意味です」
「皆様の作品から公正に選考します」
「辞退しなくても彼の参加は認めません」
まあ、あんなスクショ出た後だからどれだけその釈明を信じた人がいるのかしらね。
とにかく、中止するのかと思ったら続行すると代表者はハッキリ言い切って、歯切れ悪いながらも騒動は終結したと思ったのだけど、運営メンバーの中で一人だけ怒りが治まらない人がいてね。
そう、藤井五月さん。「コンテストをめちゃくちゃにした」と激怒していて。怒るのはわかるわよ。真偽不明の告発で炎上するし、参加者は激減するし。でも、次の行動が斜め上だったの。
「『フォックスハウンドをフォローしている方は敵とみなし、Twitterをブロックさせていただきます』」と声明出したの。
まさかと思って、私のアカウントをチェックしたらブロックされていたわ。知らないうちに私は藤井さんの敵にされていたの。
「敵の敵は味方」という言葉があるけど、「敵の仲間も敵」だったのね。でも、私みたいにROMだけでフォローした人もいるだろうし、自分で敵を増やしてどうするのかしら。同じような悲鳴がタイムラインに溢れたわね。
その後に藤井さんの代理人というアカウントが現れて「フォックスハウンドと無関係だという方は私に申し出てください。そうすれば彼に伝えてブロックを解除します」って。
ますます意味不明よね。おばちゃんもう考えることすらめんどくさくなって、君子危うきに近寄らずで放置したの。ブロックされたままでいいわと。
恐らくもう藤井さんとはサイトで小説読むくらいしか無いし、Twitterの普段のつぶやきはお食事の写真ばかりだし。赤原さんとのやり取りが一部見られなくなっちゃったのが残念だけど、しょうがないわって。
今思うと、それもいけなかったのよ。いい? 面倒だからと放置すると思わぬところで反動が来るものよ。
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