第24話 いざっ! 異世界、冒険の旅へ!
翌朝、俺達はエリス達を街から少し離れた森の中で待っていた。
何故かって?
俺達3人は普通に門から出られないからさ!
異世界も世知辛いよな!
夜中にスラム沿いの城壁をえッちら乗り越えて外でエリス達を待つしか選択肢無かった。
いゃー、タモツの足手まとい感半端無かったな。
引きこもりに城壁登りはねきキツかったかな?
俺達が朝食を食べている時にエリス達が現れた。
おはようございます。
スジャクさん、サブさん、アーサーさん
軽装で現れた三人、俺達の朝食姿を見て三人共に腹を鳴らせたので朝食をご馳走した。
クロワッサン、カリカリベーコンに目玉焼きとオレンジジュースだ。
美味しい美味しいって三人共お代わまでしてたな。
またまたエリス達に感謝された。
作ったのサブだけどな。
そんなこんなで1度キャンピングカーを収納してランクルとATVを出した。
ATVは迷彩塗装の四輪駆動車のバイクだ!
俺の運転するランクルにサブの運転するATV、サブの後ろにはタモツが乗ってる。
サブとタモツは魔物狩りする気満々の迷彩仕様のハンター装備だ。
二人共武器は何故かクリスベクターの22LR弾仕様の銃だ。
そんな豆鉄砲で大丈夫なのか?
って聞いたら二人にダメ出しされた。
何言ってんっスか? 兄貴!
街道に出るゴブリンとウルフは22口径でパスパス排除するのがデフォっス!
そうですよ、朱雀さん。
街道沿いは弱くて群れる魔物がデフォだからオーバーキルはダサいですよ!
そうですか・・・
でも朱雀さん、もしかしたらオークの群れに襲われてる王女か公爵令嬢助けちゃうかもですね!
おっ、デフォっスね! タモっちゃん!
でもオークの群れならクッコロ女騎士の方がロマンじゃないっスか?
それか大穴でオークの群れに襲われる聖女御一行とか?
オークの群れに襲われて護衛の騎士が倒されてピンチに俺達が颯爽と現れてオーク壊滅させたら安心しておもらししちゃう聖女っスか?
おもらし聖女! それはそれでアリだよね! サブちゃん!
サブ達はそんな事をガヤガヤ言いながら俺達の車の先頭を走って行った。
エリス、開拓村までの道で王女が襲われたり女騎士が襲われたり聖女が襲われたりする可能性は有るのか?
この道ってそんなにヤバいのか?
えーっと街道は途中まで隣の領に続いてますから滅多に魔物出ませんけど?
街道から開拓村までの道は街道に比べたら魔物出る事はたまーに有りますけど・・・
出てもゴブリン何匹か位ですよ?
護衛の冒険者とか騎士様が負ける様な魔物はこの辺には居ませんね!
それにですね~
王女様とか女騎士様とか聖女様とか開拓村に来る用事が有ると思いますか?
そうだよな。 開拓村に来る用事は間違い無く無いよな!
仮にゴブリンが出ても直ぐに駆除出来ますから。
Fランクのマルコでも2~3匹なら問題無く対処出来ますよ。
そんな話しをしながら車を開拓村に進めるのであった。
道中はエリスの予想通りに魔物の一匹も出ずに順調に進んだ。
街道から逸れた開拓村まで道は。
街道ではサブ達が前に出たり後ろに下がったり襲われてる馬車を探したりフラフラしていたが街道から逸れた開拓村までの道、開拓村で突き当たりの道に入ってしばらくすると先行していたサブ達の無線からペスペス、ペスペスと小口径の発砲音が聞こえて来た。
おーい、魔物でも現れたか?
俺はサブとタモツに繋いでいるオープンチャンネルの無線で先行してるサブ達に話しかけた。
しかし無線から帰って来る答はうひゃうひゃ叫んでるだけの二人の奇声だけだった。
エリス、そのカーブの先に魔物居るみたいだぞ?
兄貴、クリアっス!
ゴブリンらしき魔物12~3匹っスね!
壊滅っス!
タモツ~!
何かブツブツ言ってるけど大丈夫か?
僕は仮面の騎士アーサーって何度もブツブツ言いながらヘットショット決めてたから大丈夫じゃないっスか?
それより兄貴、エリスさんにゴブの死体どうするか聞いて下さい。!
あー、エリス、魔物の死体とかどうしたら良いかサブが聞いてきたんだが
魔物の死体ですか?
魔石取れるんでできれば持ってきてもらいたいです。
袋のマジックバックに入れてもらえますか?
手足が邪魔なら切っちゃって小さくして下さい。
あー、サブ、回収で
了解っス!
エリス、ゴブリンの魔石って何処に有るんだ?
ゴブリンの胸の中、心臓の近くに有りますね。
ゴブリンの魔石取った後は食べたりするのか?
ゴブリンの肉ですか?
食べられなくは無いけど普通は食べないですね。
うちの村ではゴブリンは魔石取った後は燃やして灰にしますね。
畑の周りに撒いておくとゴブリン除けと肥料になります。
お~ 開拓村って感じだな
直ぐにサブ達の虐殺現場に到着したがゴブ死体はサブ達が回収済みだった。
ゴブの血って緑なのな。
エリスとマルコが降りていって辺りを警戒していた。
どうした?エリス
ゴブリン12~3匹の群れだったんですよね?
そうらしいぞ?
ならグリーンウルフの群れも近くに居るかも知れません。
グリーンウルフって?
森に居る狼の魔物で群れで行動します。
ゴブリンやオークが食べ散らかした残り物を食べて行く魔物です。
それ程強い魔物では無いんですけど群れると厄介なんですよね。
あー、ハイエナみたいな奴だな。
理解した。
居そうか?
エリスは1度マルコの方に視線をやりマルコが頷くと囲まれてるかも?
と言い注意深く森の中を見回した。
エリス、そのグリーンウルフとか言う魔物は見かけたら駆除した方が良いのか?
ある程度大きい群れだったら駆除しないと村に被害が出るかも知れませんのでここでマルコと駆除します。
そっかぁー 危なそうな奴は手伝うから任せた!
サブ、タモツ、車の周り固めとけ!
了解っス! 了解!
私とマルコはグリーンウルフの襲撃に備えて警戒していた。
やがて木の影からグリーンウルフがワラワラと出てきた。
正面に20匹位、囲まれてるから恐らく30匹位居るのだろう。
群れの先頭には鼻先からしっぽまで白いラインの入ったグリーンウルフが居た。
グリーンウルフの亜種で群れのボスだろう。
グリーンウルフとの距離は60歩、30~40mグリーンウルフの亜種が本気を出せば一瞬で近づける距離だ。
魔物と私達の睨み合いがしばらく続いたその時!
後ろのスジャクさん達に一瞬目を向けるとスジャクさんは口の中に指を入れて口に入れていた指を私の方に向けて微笑みながらこっちに戻って来いと言った。
逃げるの?と戸惑いの目をするマルコを少し下がらせると
ポフッ、ポフッ、ポフッと三回音がして正面に居たグリーンウルフ亜種の群れの中から煙りが立ち込め出した。
その途端にグリーンウルフがバタバタと倒れ出しくしゃみをしながらゴロゴロと転がり出してきた。
えーっと、 討伐しちゃって良いのかな?
俺はマルコとエリスがグリーンウルフと対峙している少し後ろから全体を見ていた。
少し多いかな? 風上だし距離は30M位か。
俺はアイテムボックスからM79グレネードランチャーを出した。
M79は暴徒鎮圧の際に良く使われる中折れ式の単発な小型のシライフルみたいなヤツだ。
俺はアイテムボックスからグレネード弾を3発出した。
グレネード弾の種類は催涙弾。
まんま暴狼鎮圧だな!
マルコとエリスにちょい下がれと言いながらグレネードをセットして引き金を引いた。
シュポン、催涙グレネード弾を発射してランチャーのロックを外し熱くなった排莢を棄て新たに催涙グレネード弾をセットしてシュポンと発射して、とグリーンウルフの鼻先に3発ぶち込んだ。
催涙スモークが立ち上るとたちまちグリーンウルフ達は悶絶し始めた。
狼の鼻先に催涙弾って鬼っスね!兄貴
そんなに褒めるなよ! サブ
マルコ、エリス、煙りが晴れたら止め刺して回ってくれー!
あっ、はい。 分かりました。
煙り気をつけろよー!!
はい!!
きゃぁ~! 目が目が~!
人の話しを聞けよエリス・・・
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