第6話(2)トラウマ
そのあとの流れは簡単。
彼女は謙によってあっけなく撃退。そして、すぐに事態は収束し、何事も無かったかのように時間は過ぎていった。
しかし、ふと聞いたあの声を俺は忘れない。
「頑張って。」
俺の元カノがこんなことを言っていた。
それだけが耳に残り、必死に全てを考える。でも俺の中に選択肢は必然的にひとつしか無くなっていて、それがハッピーエンドなのか、バットエンドなのかなんて分かりきっていたんだ。
選択肢をとく時には消去法と言う手がある。それは、全体から少しずつ消して行き、答えが絞られるというもの。
だが、消去法には致命的な弱点がある。それは、全体が果たして全体であるか否かということだ。例えば、国語の場合はア~エなんて全体が狭められているが、現実にはもっと多くの選択肢があるんだ。
分かってる。八舞照美は異常者だ。正直どんな可能性も考えられる。
俺が考えた選択肢(エピローグ)は2つ。
ハッピーエンドなのか、バットエンドなのか。
そう、俺が導き出した結論は・・・
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