第2話 (1)異変

放課後、校舎裏で告白を受けいつも通りの展開にして帰ってくると、リビングには雑誌を読んでる妹の姿があった。


「お兄ちゃん〜。喉乾いた〜。」

「お前、自分でやれよ・・・」

「お兄ちゃんが作る方がきっと美味しいんだよ。」

「なら、仕方ないか。」


何だこの妹。可愛いなおい。

なんてくだらない会話をしつつ、今日のランニングコースを考えていた。今日は近くのスーパーによって食材を買ってから家に帰りたいので走る距離は短めにしようと思い、制服から着替え、ドアを開ける。

いつもの通り、まず近所の川沿いに走り途中で曲がり国道沿いを真っ直ぐ走る。そして、グネグネした路地に入り、押しボタン式信号機のボタンを押そうとする。路地に入ることでショートカットできるのだ。だが、そこであることに気づく。


(あれ?いつも俺がボタン押して青くしてるのに、もう青くなってる。誰が押したんだろ。周りに誰もいないのに。)


なんてことを一瞬不思議に思ったが結局何も気にせずそのまま家のすぐ近くのスーパーへ行く。


「あ、いたいた!お兄ちゃん!」

「もしかして遅れたか?」

「遅刻ではないけど、私が来てから3分たってますよ〜だ。」

「それは申し訳ないな。アイスでも奢ってやるよ。」

「わーい!お兄ちゃん汗臭いけど大好き!」


おい。汗臭いは傷つくぞ。

なんてことを心の傷として背負い、2人で店内に入る。チラシのセール品は結構売り切れていて今日は家にあるもので作るかと考えていた。が、


「お兄ちゃん!見てみて!」

「ん?なんだ?」


なんとそこには普段この時間には無いはずの格安セールの卵が置いてあった。

明らかにおかしいと思い、割れてないかや賞味期限。これ実はガチのひよこ生まれる説も考えたが至って普通の卵だった。


しかし、これに懲りず、不思議な出来事がこのあとも俺には降り積もるのである。

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