037:Riviera ~約束の地リヴィエラ~

【タイトル】

Riviera ~約束の地リヴィエラ~

【ハード】

ゲームボーイアドバンス

【販売/開発】

バンダイ/スティング

【発売日】

2004年11月25日



◆『告死天使って響き、いいよね』


スティング開発の「Dept. Heaven Episodes」シリーズ。

その第1作が本作、「Riviera ~約束の地リヴィエラ~」です。


私がプレイしたのはゲームボーイアドバンス版ですが、本作が最初に出たのはなんとワンダースワン。

そこからGBAにいくにあたって現在のデザインになり、さらに2年後にはPSPでフルボイスリメイクと、目まぐるしいリメイク経歴を持つゲームです。


神魔戦争の果てに残った地リヴィエラ。

精霊たちが暮らすこの地に魔族復活の兆しを受け、神界から告死天使として送り込まれた主人公エクセル。

しかし、味方とはぐれたところをリヴィエラにいた精霊たちに助けられ、行動を共にするうちに神界に疑問を持っていく、というお話。


いいよね、こう厨二全開な感じで。

ディヴァインとか、神剣エクセリオンとか、カッコいい響きの名前がいっぱいです。


エクセルの仲間となるのは美少女ばっかりなので、ギャルゲー的な側面もあります。

ロリッ子のルゥリ、清楚で大人しいフィア、復讐に燃える勝気なセレナ、おっとり魔女のシェラ。

厨二・ハーレムな冒険神話を、時代を先取りして生まれた作品でもありました。

沐浴シーンがあるのはGBA版だけ!


私はフィア推しだったはずなのに、選択肢を間違ったのかいつの間にかシェラとくっついていました。

そして人間化するロゼであった。

どうしてこうなった…


◆『RPGを簡略化するとこうなる』


本作はさすがスティングというか、ユニークなゲームシステムが採用されています。


本作のマップはプレイヤーが自由に歩き回るのではなく、ページ内での行動を決めることで進行していきます。

一つの部屋の中に出来るコマンドが、「↑塀の上を調べる」「↓宝箱を調べる」「→扉を調べる」などのように十字キーに割り振られ、その時出来るコマンドを選んでいくという方式です。

選んだコマンドによってはミニイベントが発生し、コマンド入力や目押しなどが発生します。

ここで成功して行動力ポイントを稼いでいかないと、マップ内でアイテムがすべて揃わなくなります。


この簡略式探索とでも言えそうなシステムは、最初がワンダースワンだからこそなのでしょう。

携帯機向けに片手で遊べるようにするという配慮もありますが、WSでは本格RPGと呼べるものは容量的に難しい。

ならば逆に、RPGの探索や謎解きを簡略化するとどうなるかという、ある意味挑戦的なタイトルです。


戦闘も一般的なRPGをかなり簡略化しつつ、独自の戦略性を持つシステムになっています。

戦闘前に出撃する仲間3人とアイテムを4つ選んで戦うという方式ですが、キャラクターによってアイテムの効果が全く異なるというのが特徴。

例えば木の実を使うと「食べて回復」する人もいれば、「投げて攻撃」する人もいる。

レベルや武器・防具の装備といった概念はなく、通常攻撃といった概念もない。

すべてがアイテムの使用というコマンドになっております。

しかし、「誰が」「どのアイテムを」使うかという戦術は意外と幅広く、最初に敵を見てどんな戦術が有効かを組み立てる必要があります。


アイテムは全員共通な上に使用回数も設定されているので、無駄打ちするとあっという間に無くなりますし、マップ上でアイテムを見つけておかないと、戦闘中に出来ることが減ってどんどん不利になります。


マップの探索とコマンド戦闘の戦略性を、「アイテム」というポイントで簡略化させつつ集中させる。

これが独自のプレイフィールを生み出しています。

タイミングを計って使う必殺技も使用するアイテムによって変わるので、意外とパターンが多いのよね。


ぶっちゃけた話、キャラやシナリオをほとんど覚えてなかったんですが、このゲーム性はかなりユニークだったなぁと覚えてました。

なんでも複雑にすりゃいいってもんでもないよね。


◆『豪華すぎるサントラ』


ちなみに、PSP版はフルボイスリメイクされています。

今見ると人気声優がずらり。


が、GBAの頃から戦闘シーンや一部イベントでもボイスが入っていました。

必殺技はちゃんとボイス付きで喋っていましたよ。

この辺りは、ゲームボーイアドバンスのパワーというべきでしょうか。


また、壮大なBGMは最初の頃から健在。

現在発売されているサントラは、PSP版・GBA版・WS版音源のフルセットという豪華仕様です。


あー、なんかちゃんと思い出したくなってきました。

現行機に移植かリメイクされないかなぁ……



あ、でもその場合は頼む。

ちゃんと沐浴シーンは入れてくれ!


◆シリーズリンク

ユグドラ・ユニオンはこちら:

https://kakuyomu.jp/my/works/1177354054902555010/episodes/1177354054922120542


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