002:がんばれゴエモン きらきら道中~僕がダンサーになった理由~
【タイトル】
がんばれゴエモン きらきら道中~僕がダンサーになった
【ハード】
スーパーファミコン
【販売/開発】
コナミ
【発売日】
1995年12月12日
◆『!!』
(てってってててって♪)
ちゃ~らっちゃ ちゃ~んちゃ~んちゃ~ちゃららっちゃ ちゃ~らっちゃっちゃら~♪
ちゃっちゃ~ら ちゃ~らっちゃ~ちゃら ちゃららっ ちゃっちゃら~♪
で~でっで~でっ で~で でっで~ででっ♪ (てってててって♪)
ガァーーーーン!!!
で~~ で でれれでれれ で~で~♪
…上記の文字だけで、どの場面か分かった人は
自分もそれなりに色々ゲームを遊んできておりますが、ゲームオーバー画面で爆笑したのは後にも先にもこれ一本ですね。
というわけで今回は、スーパーファミコン(以下SFC)用ソフト
「がんばれゴエモン きらきら道中~僕がダンサーになった理由~」です。
SFCゴエモンシリーズの第4作目!
SFCも今や懐かしいハードですが、今なお色褪せない名作揃いのハード。
このゲームも、そんな「今やっても楽しい名作」の1つだと思います。
◆『そのセンス、宇宙級』
がんばれゴエモンシリーズといえば、和風をベースにしながらもSFチックな要素2割とお笑い要素8割を含んだ世界観が人気のシリーズ。
義賊ゴエモンと仲間達を操作して、ゴールを目指していくアクションゲームです。
賑やかな仲間たちと愉快な敵達が登場し、驚きと笑いの珍道中が繰り広げられていきます。
SFCのシリーズでは第1作と第2作で日本全国を周り、第3作では未来に行き、そしてこの第4作では宇宙に進出します。
数々の笑える舞台を生み出してきたゴエモンシリーズの中でも、この「きらきら道中」は特にセンスがカッ飛んでる舞台だと思います。
なんせ…
・これまでただの巨大ロボットだった「ゴエモンインパクト」が実は宇宙人だったと発覚
・黒幕のハラキリ=セップク丸は宇宙最強のスポーツマンで、なぜか切腹を最高のスポーツと勘違い
・しかもセップク丸のお腹には星をも破壊できる超ド級の爆弾が埋まってる
改めて字面に起こしてみると一体何をどう考えたらこんな発想が生まれてくるのか…と言わずにはいられない舞台設定。
今作は宇宙が舞台だから、もう好きなようにやっちゃってしまおうということなんでしょうか。
開始前のストーリーだけでもこのノリなのに、実際のゲーム部分ではさらにはっちゃけてまして。
・巨人の星みたいなBGMと共に、星親子みたいな敵が出てくる野球スタジアム
・「カバディカバディ…」言いながら追ってくる巨人
・ナンパ対決「ちゃーいきまひょ!」
・キャー
・「北風小僧の寒太郎」みたいなBGMで行う新聞配達
・リュウやガイルみたいな敵が出るスタジアム
・ヤエちゃんのサーフィン
・超インフレした街でスキヤキ♡
・画面外から撃たれる射撃
・「あいつ、落ちながら戦っている…!」
などなど…
個性的なステージや町イベントが豊富で、一度見たら忘れられない場面が盛りだくさんです。
ボス戦も非常に特徴的でした。
本作のエリアボスは、ゴエモンインパクトに乗り込んでのミニゲーム。
タイミングよく白刃取りをする「バンジー真剣白刃取り」
コナミの名作パズルで勝負「超対戦ぱずるだま」などなど。
そのすべてで巨大ロボットがガチンコでぶつかっていく、"無駄に壮大な"ミニゲームの数々が待ち受けています。
ちなみにボス戦ですが、連打が必要なミニゲームが多いので、当時の私は連射パッドに頼りました。
大人でも結構しんどい連射量が必要になりますからね。
そして壮絶な戦いを乗り越えて、黒幕セップク丸とのラストバトルへ。
こちらもミニゲームになりますが、これがまたトンデモ展開へとなっていきます。
そうか、これがお手玉か!
晴れてクリアしたと思ったら、セップク丸の爆弾が発動!
ゴエモンインパクトの決死の覚悟から涙のクライマックスへ!
……と思わせてからの、ダイナミックなオチ。
そしてスタッフロールで明かされる、このゲームのサブタイトルの
当時はまだ小学生でしたからね、アレはもう腹抱えて笑いましたよ。
パロディとかが分からなくても、あの顔だけで十分インパクトは取れます。
今見てもなかなかイイ顔してます。
このゲームをクリアすると、なんかもう、ひたすらに笑い転げながら終わる、漫才を見終わったような感じになりますよ。
◆『笑いにコーティングされた絶妙なアクション』
抱腹絶倒な演出にばかり目が行きがちですが、アクションゲームとしてのクオリティもかなりのものです。
本作ではゴエモン・エビス丸・サスケ・ヤエちゃんの4人が、最初は別々のエリアを担当します。
4人の誰から始めてもゲームに慣れていけるような作りになっています。
キャラクターはそれぞれ固有のアクションを持っており、自分の担当エリアで能力を増やしながらボスのいる城を目指すわけですが。
一部のアイテムは仲間の能力を借りないと手に入らないため、4人が合流する終盤からも、一度行ったステージへのリプレイ性があったりします。
そして何より、アクションステージの難易度でしょうか。
ゴエモンシリーズは総じて難易度がちょっと高めになっていますが、本作もなかなかに歯応えのあるステージが豊富です。
結構な頻度でやられたりすることは多いと思います。
ただ、理不尽というほどではなく、何度も挑戦したくなる絶妙な難易度。
ボスステージであるお城ステージも、中間ポイントが結構多めに作られていますし。
何より、前述の愉快な演出の数々が目や耳を楽しませてくれるので、展開というかオチが気になって仕方なくなっていきます。
スポーツというテーマで統一された敵軍団の動きやステージギミックが、どれも非常にユニークなんです。
自然と先に進みたくなる意欲が湧いてくるというのが、このゲームの強みと言えるでしょう。
どうしても進めないというのならば、2人同時プレイというのも手です。
片方がやられても即復活できるので、先に進みやすくはなるかと。
ひょうたんという、片方にくっついていくプレイも出来るので困った時は上手い人に頼ろう!
ちなみに、ボス戦のミニゲームが対戦用にアレンジされたもので4人対戦が出来る遊技場モードがあります。
当時としては珍しい4人対戦が出来るゲームだったので、兄弟や友達と遊びまくった思い出がありますね。
見 事 大 失 敗 ! !
…あとは、本作を語る上で忘れられないのが漫画版でしょう。
コミックボンボンで連載されていた、帯ひろ志先生のゴエモンシリーズ。
このきらきら道中編は、ゲーム版の無茶な設定をうまく補完しています。
唐突なスカイダイビングの理由とか。
ギャグはもちろん、お色気もシリーズで随一だと思いますよ。
ほら、スキヤキがあったから、ね……ヤエちゃんが本当に体張ってます。
あ、私はボンボンとコロコロを両方買ってた人です、ハイ。
といった感じで、ゲームと漫画合わせて、私の子供心をがっちりと掴んだ本作。
今でもラストの顔芸が思い出せるくらい、お勧めしたいゲームです。
ゴエモンシリーズ、また復活してくれないかなぁ。
頼むよコナミ……大人だけじゃなくて子供も喜ぶゲームを作ってくれ……
そうでないなら、どこかに委託してくれ。
ゴエモンシリーズを遊び倒して、むしろ自分達で作りたいと思ってる人は必ずいるんだから。
最後にひとつ、衝撃の事実をお教えしましょう。
「”セップク”は、”スポーツ”じゃないです!」
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