荒野での叫び Steppenwolf「Born To Be Wild」
現在のロックで「ヘヴィ・メタル」といえば、ロックのサブジャンルの一つだ。だが、その言葉が初めてロックで使われたときは、バイクのエンジン音を表現していた。
そして、その言葉が使われた最初の曲は、実は多くの人が聞いたことのある曲だ。
それがこの曲。カナダ出身のロックバンド、ステッペンウルフ(Steppenwolf)の「Born To Be Wild」。邦題は「ワイルドでいこう!」。歌詞の一節「ヘヴィ・メタル・サンダー」とハードな曲調で、「ヘヴィ・メタルのルーツ」とも言われている。
この曲を聴いて「バイク」を連想する人は多いだろう。実際、映画「イージー・ライダー」の冒頭で、主人公たちがバイクで疾走するシーンに使われた。その後も、バイクが出てくるCMやBGMによく使われている。
しかし、私はこの曲から「荒野に立つ男の叫び」を連想する。赤茶けた土で覆われ、山や巨岩が見えるような荒野。その中に、革ジャンを着てサングラスをかけた男が立ち、天に向かって何かを叫ぶ。自由の宣言かもしれないし、決意表明かもしれない。そんなイメージだ。
群れを守る獣を思わせるボーカル。キレのいいギター。うねりつつも全体を支えるベース。シンプルながら躍動的なドラム。火を吹くようなオルガン。全てが合わさって、豪快で力強い曲を作り出している。
私はこの曲を聴いて、ギターパートを練習し始めた。練習するうちに、「上手くなったら、ギターを弾きながら歌ってみたい」と思うようになった。バンドに入って演奏するのが一番だと思うが、弾き語りでもよさそうだ。
バンドを組む相手もいないし、アコギも持ってないけど…。
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