第2話
「気のせいだな」
そう思い、気にせずに眠りにつくことにした。
しかし、呼び鈴は続けて鳴る。
正直、逆に怖かったが、仕方なく出て見る事にした、
鍵を開けて、ドアを開ける。
するとそこには、ひとりの女の子がいた。
茶髪で少し、尖がった顔をしている。
でも、なかなかの美人だ。
長い髪を、束ねている。
でも、そんな事を気にしている時ではない。
「あっ、よくやく見つけた」
少女は、安堵のため息をする。
「あのう・・・どちらさまですか?」
「私・・・私は、君と同じ存在」
「僕と同じ存在・」
「うん。君も気付いているんでしょ?この町の異変に・・・」
「異変?」
時は狂うことなく刻むのに、あらゆる生物は動かない。
「私の名前は、しぐれ。18歳」
「僕は・・・」
「トキオくんでしょ?私とタメの」
そういうと、しぐれと名乗る少女は、髪を束ねていたリボンをほどく。
髪は、さらさらとなびいた。
「わかった?トキオくん」
「何が?」
「この世界は、風もおこるということ」
そういえば、風が心地よい。
「ところで、しぐれさん」
「しぐれでいいよ」
「しぐれ、どうして僕の存在を?」
しぐれは、間をおかずに答える。
「私は、この世界の住人。君よりも少し前に来た。なので、君が迷い込んだのを、見ていた」
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