Mayとアゲハ

「えっとMayちゃんとりあえず着てる服脱いでそこに立って耳を抑えてて。」

そう言ってワタシはエアシャワーのスイッチを入れる。

外にいるルナとソルにMayちゃんの服を渡して洗濯するように言う。

大きな音と共に強力な風がMayちゃんに当たる。

「凄イ音だネ。」

スイッチを切った瞬間にMayちゃんは言った。

「ごめんね。体に着いた砂を取らないといけないから。さ、そこの台に寝転んで今から診ていくから。あ、今服はワタシの妹と弟に洗濯してもらってるから。洗濯と乾燥が終わるまでに診るからね。」

そう言ってライトをMayの体に当てる。

「う〜ん所々痛めてるねやっぱり… でもそれ以前にいっぱい直してある跡がある…

これ誰に直してもらってたの?」

そうMayちゃんに尋ねた。

「コれはVinoガ直してクレたの。」

そうMayちゃんは答えた。

「あれ?それじゃあVinoさんは自分はどうしてるの?」

そうMayちゃんに尋ねると

「Vinoはイつも自分ノ体は自分デ治しマスって言っテル。」

と答えた。

「VinoさんはMayちゃんの事大切に思ってるんだね…」

そう言うと

「カルマもアゲハちゃんノ事大切に思ってルト思うヨ。」

と予想しなかった事をMayちゃんに言われた。

「え、わかるの?パパっていつもあんな感じなんだけど私達がお腹が空かないようにって1人で私達のご飯を沢山作ったり、いつも何時に寝てるのか分からないくらい位起きてて見回りをしてたりもしてるし、ワタシを育てる時に教団と少し揉めたそうだけどそれでもワタシを育ててくれたし…」

「アれ?さッきはカルマって呼んデタのに…」

そう不思議そうにワタシに尋ねてきた。

「あぁ、カルマってパパって呼ぶなって自分はパパって言われるような人間じゃないって…」

「そウなノ。」

そうMayちゃんは言った。

そして、

「アゲハちゃんパパのコト好きナンダネ。」 そうMayちゃんに言われて思わず照れた。

「うん、ワタシにとって大切な家族だからね…それとワタシの事はアゲハちゃんじゃなくてアゲハでいいよ。アゲハちゃんって呼ばれるのなんか恥ずかしいし。」

そうMayちゃんに言って、

「さて、一通り診たし手首の部分を直したけどどう?」

とMayちゃんに尋ねると

「ウん!!今まデ以上に軽クテ動きやスイ!!」

とMayちゃんは嬉しそうに言った。

「ははは、Vinoさんの前では今の言ったら落ち込むから言ったらダメだよ。

後、さっきの事はワタシとMayちゃんだけの秘密だよ。」

そうワタシはMayちゃんに言った。

「うン!!わかッタ!!」

そうMayちゃんは答えた。

「さて、次はVinoさんの方も診ないとね。」

そうアゲハは言って自室の工房の扉を開けた。

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