2人を教会へ
「マたサボりに来たノ?」
そう尋ねたMayの足元にカルマがいた。
「サボってるのじゃない。一服または小休止さ。お、こないだみたいな事にはならないように足元に立ってるのね。」
そう答えて起き上がる。
「すまないねぇ、なにぶん神父は忙しいもんでね。」
「・・・ドウセマタミサヲサボッテルノデショ。」
そう手厳しい言葉をVinoは投げかけた。
「なんだい、Vino君俺は今日壊した天窓を直しに来ただけだよ。ほら、見てみ。」
そう言って割れていた天窓を指さす。
「ちゃんと開閉式にしたんだから。」
「・・・窓カラ入ラズニ入口カラ来テクダサイ。」
そうVinoは呆れながら言った。
「そうしちゃうと俺門前払い食らうでしょ?だからこっそり入れるようにしちゃったって訳。」
「・・・ハァ、コノ生臭神父ニハ何ヲ言ッテモダメソウデスネ。」
Vinoは諦めるように言った。
「そうそう、何事も諦めが大切だよ。Vino君。俺はもうとっくに諦めたからね。色々と。」そう言いながらVinoの肩を叩こうとすると
「・・・私二触レナイデ下サイ!!」
そう手を振り払われた。
「はぁ、なんだ2人にせっかくいい歯車を持ってきたのに…」
そう言うと同時にMayは菱形の黄色い煙を出して目をきらきらさせながら
「歯車ヲ持ってキてくれたノ!?」
と嬉しそうな声で尋ねてきた。
「あぁ、うちの教会にあったやつだがな…ほれ、Vino君確認してくれ。」
そう言って歯車が入った袋をVinoに投げる。
「・・・確カニ良イ歯車デスネ。ドコデコレヲ?」
Vinoが尋ねると
「なぁに秘密だ。ウチでおそらく1番年季の入った歯車だからな。おっと、そろそろ帰らないとな…チビ共が待ってる。」
そう言って玄関から去ろうとすると
「・・・待ッテクダサイ。子供ノ面倒ヲ見テルノデスカ?」
Vinoが食いついてきた。
「びっくりした。何だ急にデカい声出して…
あぁ、そうだ俺が面倒見てるよ。こうやって買い物帰りに親のいない子とかを拾って帰ったりしててな…気がつきゃ20人の大所帯よ。」
「・・・アナタノ様ナ生臭神父ガ子供ノ面倒ヲ見テルナンテ意外デス。」
そうVinoは言った。
「意外も何も俺は神父ってよりどちらかと言うと孤児達の親代わりって感じだからな。子供の話で食い付いてくるってことはさてはVino君子供好きだな…よしっ!!教会に来るか?」そう尋ねると
「・・・エェ、是非トモオ願イシマス。」
Vinoはすぐに答えた。
「私モ行ってもいイ?」
そうMayも尋ねてきた。
「何言ってんだMayお嬢様、いいに決まってるだろ。」
そう笑いながら答えた。
「さ、支度しな。俺に着いてきてくれよ。
あ、Vino君すまないんだけどこれ持ってくんない?」
そう言ってVinoに買い物袋を渡す。
「・・・ッ!!重イデス…イツモコンナモノヲ?」
その重さに思わず泣き言を言ってしまう。
「おや、Vino君これが重いの? これでもいつもより少ないんだけどな。」
そう言いながらVinoに渡した袋を取り自分で持った。
「よし、Mayお嬢様も準備が出来たみたいだな。行くぞ!!俺の後ろを着いてきたらこないだみたいに屋根ぶち抜いたりとかしないからな。」
「・・・私達ノ家ノ天窓ヲブチ抜イタクセ二…」
そうVinoが言った。
「そう言ってくれるなよ…アレはうっかりだよ。」
そう言って走り出した。
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