NemesissCodeサイドストーリー
@Dr10311621
2人の絡繰人形と生臭神父の邂逅
「ええっととりあえずスパイス類とバターは買えたしミサが終わるまで誰の家だか知らないけどここで休ませてもらうか。」
そう言うと大量の荷物を置いて聖書を枕にして仰向けになった。
ちょうどいい感じに割れた天窓から光が射している。
「いや〜、こないだたまたま見つけたけどちょうどいいわここ。教会と街との中間くらいだし。いや〜、まさかたまたま天窓踏み抜いて落ちた場所がこんな快適な場所だったとは思わなかったなぁ。落ちたかいがあったな。」
そう言いながら割れた天窓に向かってを手を挙げた。
ここはの下層街区のとある一軒家。最も一軒家と言ってもコンクリート出できた洞穴の様なものだ。
「後2時間くらいはミサが終わりそうにないし思ったより買い物も早く済んじまったしちょっと眠らさせてもらうか。」
そう言って大きな欠伸をして眠りにつこうとした時
突如天窓からの光が遮られた。
「ワタシの家でナニしてるノ?」急に女性の声が頭の上から聞こえる。
「いや、ただの一服または小休止。オタクこの家の家主さん?」
そう言って仰向けのまま声のする方に目を向けようとする。
「………黒か…」
そう呟くと同時に
女性はスカートを抑えた。その瞬間頭に向かって黒い塊が落ちてきた。
咄嗟に避ける。避けた先を見ると分厚い聖書が布切れのようにペラペラになっていた。
「危ねぇ。カカト落としであの威力か…」
「・・・貴様、勝手ニ私達ノ家ニ侵入シテオキナガラMay様ニ対シテ何タル無礼ヲ。」
そう声の主を見ると執事服を着た機械人形がいた。
「すまない。アンタら2人の住まいだったのか。しかし、機械人形もかわいいの履いてんだな。」そう言うと
May様と呼ばれた女性の方の機械人形の口から何か出てきている。よく見ると煙のようだその口から出た煙から ?! が見える どうやら恥ずかしがってるようだ。
「へぇ~。機械人形も恥ずかしがるんだな?」
そう言った瞬間
「うぉっと。」
飛んできた銃弾を咄嗟に避ける。
どうやらもう片方の執事の機械人形が撃ってきたらしい。
「・・・貴様、May様ノスカートノ中ヲ覗クダケデハ飽キ足ラズ、May様ヲ愚弄スルカ。」
どうやら完全に怒っているらしい。
Mayの方も顔を赤くしながら赤い煙を吐き出している。
「こりゃ、許して貰えそうにないな…」
そう呟いて懐から護身用の拳銃を取り出し天井に向かって撃った。
天井に当たった音に対して2人は反応する。その隙に荷物を取り天窓からではなく入口から逃げ出そうとする
「Vino!!あノ、失礼な神父ヲ捕まえテ。!!」
そうMayがVinoと呼んだ執事の機械人形に言うと、
「・・・了解シマシタ。May様。」
Vinoは走り出した。
「ははは、今度からは煙玉もいるようだな
。」
そう言って振り返ると先程の執事とお嬢様が追って来ている。
「テキトーに撒くにしても変に撒ききれなくて教会まで着いてきたらメンドーだしな。」
そう言いながら屋根を上手く飛びながら逃げていく。
途中後ろから凄い音とMay様〜と叫ぶ声と青い雫のような形をした煙が見える。
どうやら屋根をぶち抜いて下に落ちてしまったようだ。
執事の方はともかくお嬢様の方はあまり屋根の移動に慣れてないらしい。
「これならまだ逃げ切れそうだな…」
そう思ったその瞬間前にあの執事が回り込んできていた。
どうやら主を置いて追いかけてきたらしい。
「なるほどね主を守るためにいつも加減とかしてる感じね…」
諦めたように懐から拳銃を取り出し執事に向けた。
咄嗟に執事も拳銃を取り出し発砲してきた。
銃弾ハ神父ニ当タリ神父ハソノ場ニ倒レタ。
「Vino彼を殺したノ!?」ト追イツイタMay様が私ニ尋ネタ。
「・・・スイマセンMay様相手ガ銃ヲ構エタノデ。生命反応ガアリマセンガ蘇生シテミマス。」
ソウ言ッテ私ガ神父ノ遺体ニ触レタ瞬間
「動くな、胴と首が真っ二つになりたくなければ銃を降ろして俺の話を聞いてくれるか?」
ト声ガ耳ノ後ロカラ聞コエ気ガ付ケバ後ロニ回リ込マレテイタ。
「Vino!!」とMayが叫んだ。
「おっと、お嬢様も動かないでくれよ。俺も無闇に戦いたくはないからな。」
そう言いながら執事の首にナイフを当てた
「・・・確カニ サッキ死ンデイタ。間違イナク。何故? 何故私ノ背中ニ・・・??」
Vinoは戸惑っていた。
「分かっタからVinoヲ離シて…」
Mayはそう言いながら青い煙を口から出した。
「すまないな、少し手荒い真似をしてしまって。確かに天窓をぶち抜いて侵入してスカートの中覗いたのは悪いと思ってるがあれは事故だ。」そう言って2人に敵意が無いことを確認してから彼を離し懐から煙管を出した。 「・・・神父ガタバコヲ吸ウノデスカ?」
そう、Vinoは尋ねた。
「なんだ?神父がタバコ吸っちゃダメなのか?俺はタバコも吸うし、酒も飲むし、聖書は枕にして寝るし、ミサもサボる、なんなら今も買い出しと称してミサをサボってる最中だ。」と堂々とVinoに向かって言った。
「・・・フン、生臭神父ガ!!」
そうVinoは吐き捨てるように言った。どうやら不意を突かれたことが腹立たしいみたいだ。
「所でVino君、あんたんとこのお嬢さん偉く俺の煙管を見てるみたいなんだけど…」
先程からずっとMayは取り出して吸っている煙管を見て菱形のおそらくキラキラを表したいと思われる黄色い煙を出している。
「・・・ナンデ私ノ名前ヲ?」
「いや、さっきあんたんとこのお嬢さん叫んでたし…」
「・・・ハァ、コンナ生臭神父ニ名前ヲ知ラレルトハ...。」
そう言ってVinoは肩を落とした。
「いやいや、今はそんな事いいから、どうすんの?これあんたんとこのお嬢さん吸って大丈夫なの?」
Vinoはやれやれと言った表情で
「・・・オ嬢サンヤ機械人形ジャナイMay様デス。May様ガ欲シガッテルナラ渡シテモイイ。」そうMayを生臭神父に紹介した。
「Mayね、ならMayお嬢様と呼ばさせてもらおうか。んであんたはVino君だ。俺はカルマだあんたの言う通り教会でも生臭神父と言われてるが、カルマと読んでくれ。おっと、自己紹介よりもまずはあんたん所のMayお嬢様に煙草をだな…」
そう言って煙草を取り出そうとした瞬間 Mayはカルマの持つ煙管の火皿に雁首ごと噛み付いた。
「・・・ッ!? May様!!?ソレハイケマセンッ?!!」
とVinoが言った時にはもう遅くMayは噛み砕いていた。
「いやいや、これは食べ物じゃないし、いや、機械だから大丈夫か…?」
そう思って見ているとMayは口から紫色の煙をドクロマークで吐き出した。どうやら不味かったらしい。
「これがホントの紫煙を燻らせると言うやつか…
Vino君もしかしてあんたんとこのお嬢様って結構天然なの?」
「・・・スイマセン、食ベ物ト勘違イシタヨウデス。」
Mayの顔が涙目になり紫色だった煙がどんどん赤紫になっていく。
「はい、大丈夫大丈夫まずはペッしてペッと、んで、ペッしたらはい、油食用油だけど大丈夫?」
Mayは言われた様に吐き出し渡された油を飲んだ。
「ヨクワカリマシタネ。ワタシタチガ普通の食べ物ヲ食ベナイ事ヲ。」
Vinoは驚いた様に言った。
「今、俺の煙管を砕いた瞬間になんとなくな。」
そう言って油をまたMayに渡した。
Mayの口から赤紫の煙が薄なっていき見えなくなるまでになったその時カルマが時計を取り出し
「お、もうこんな時間か…さてと今日は帰るわ。あ、窓今度直すのと改良しに行くから。またな。」
そう言ってカルマは去っていった。
「・・・ナンダッタンデスカネ。アノ神父ハ…」
そう言ってVinoは油を飲み終えたMayからコップを受け取り家へと帰った。
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