第6話

 課題が一段落して時計を見たら5時になっていた。部屋は赤く夕日に照らされていた。ミツキを見ると何やら黒猫と遊んでいた。いや、遊んでいると言うよりかは話を聞いているように見えた。

何をしているのかと僕はカーテンを閉めて電気をつけながら聞いた。


「猫の声を聞いているの」


「猫の言っていることが分かるの?」


「分からないわ。あなたは分かるの?」僕も分からないと言った。


「ねえ、お腹がすいたわ。何か食べるものない?」


「少し早いけど夕食にしよう」僕は昼間の買ってきた食材で適当に和風のパスタを作った。彼女と僕は同じテーブルで犬と猫のの食事会のように黙々と食べた。僕はビールを飲み彼女は烏龍茶を飲んだ。少し味が薄くなってしまったが彼女は特に気にしていないようだった。そんな日々が数日続いた。

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