欠片がゆるゆると下降、

アスファルトに消ゆ。

積み横たわり、

あるいは還る。


レフ板にフラッシュが灯ると、

グレースケールの景色が色めく。

彩度の高さは眼底に刺さるほどに、

今も「   」。


明るすぎて戸惑う脳が、

白ばかりピックアップするものだから、

おかげでまるでこんな有り様。

白夜 or 暗黒。


靴底であがるのは、

断末魔なのか囁きなのか。

きみからは絶対零度の微笑み。

ゴメンネ。


やがてグズグズに変わるのは、

雪も果実も人も一緒だ。

キレイを保つ秘訣はまだない。

ティル・ナ・ヌォグは西の果て。


思考降り積む月の夜。

いつにも増してキラキラ光る。





201214

第99回 詩コン『感』

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