窓
透明な哀しみを開け放ち星の浮いた空気を吸うと
風に枠を鳴らす日や結露に濡れる日々が
補修されていく様で
視界に色がつく様で
オン・オフだけでできていない
ぼくの揺らぎは癒されるのです
青白く沈んだ胸をひらいて星雲から来た波を浴びると
雪にしんしん冷える日や雨の檻に囚われた日々に
ほのかな光が差す様で
きみが訪ねてくる様で
カーテンだけでは寒々しかった
ぼくのこころは救われるのです
そう遠くない未来のために
この窓の出来事を誇れる様に
この景色をすべて愛せる様に
何枚ものいい絵を残せる様に
だいじに磨いていたいと思う
金平糖の淡い刺激を転がして
窓辺に立ったら両手を振ろう
笑えないかもしれないけれど
きみに向けてぼくはこう言う
「ごきげんよう」
200722
第80回 詩コン『窓』 佳作
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます