近づくほどに際立つ孤独が

きみとぼくとを隔てている


空はいいねと見あげて寝転び

背にした大地も孤立している


世界は孤立の集約だから

ぼくらの孤独も止むを得ない


白夜のような静けさの朝

太陽が万象をなぞりだす


繋ぐ手は融け合わないまま

きみとぼくとでありつづけている


やわらかだが頑なな

体は入れものであり現象である


たましいのふち

うつくしい標よ


孤立は個の証明である

その孤独ごとぼくらは愛そう




200624

詩コン 『肌』

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る