心霊スポットオフ

女性だけで心霊スポット

 うさぎくんとアオイさんと行ったファミレスにて、私はオバケを発見した。


 ファミレスの通路をスーツの男性が歩っていて、突き当たりの壁を突き抜けていった。

 壁、やっぱりすり抜けるんだね…渋滞とか無さそうでいいよね…。


 あ、友達もみんな言うけど、「見間違えじゃない?」って。

 精神科に行ってる奴が「お化けがいた」と言ったところで、周囲は結構冷たいものである。

『幻覚じゃないの?』って、普通思うよね。


 だから、はっきり病院で医者に聞いてみた。

「え、俺も見えるよ」と言われ解決した…。

 ベートーヴェン、凄くね?


「病気の幻覚って言うのはやっぱり特徴があるからね。

 あとは、誰か一緒にいる人が同じものを同時に見てるとか、体験したとかあれば、それが答えだろうね」


 集団催眠などを除けば、まぁ少なくとも『見間違え』か『霊感か』でいいみたい。


 そんな話を、オカルト系のコミュニティで話していると、来た来た、この話題。


『心霊スポットに行ってみませんか?』


 うーん、何かくっ憑いたらどうしようかな…。

 実は18の頃、心霊スポットに行き、家に帰り鏡を見ると、首に謎の跡が浮き出てきて、寺にお祓いに行った事があった。


「わーい!行く行く!!」


 馬鹿なんだな。私。

 防犯も兼ねて女性オンリーとなった。

 時間も昼間。


 県内のオフとは言え、広範囲に希望者がいた。


 んじゃあ、県中心部がいいんでないだろうか?

 私が楽だからいいんだけどね!


 待ち合わせも県中心部の大きい駅前で。


 凸はどこに行くか?


 正直、橋が個人的にオススメである。

 理由は色々あるんだけど、多分ね。


 しかし、ひとりが「廃墟に行きたい」と言い出す。

 集まったのは私以外、女の子5人。

 運転手は私ともう1人。

 心霊スポット経験者0。


 この地点で察するが、敢えて言わない。


 裾どめバンドって物がある。

 マジックテープやゴム製になっておりズボンの裾を窄めるのに使う。

 ワークショップなどに売っている。

 今回これを用意した。


 ズボンの裾がどこかに引っかかったり、虫が侵入するのを防げる物である。


 今回、ゴスロリは無し。


 カーゴパンツにTシャツ。

 薄手のロンTを持参。

 髪の毛も纏める。


 実は私は大の虫嫌いである。

 特に多足類がダメで、廃墟凸に関しては、これほど向いてないことは無い。


 いざとなったら、中には入らない。


 オバケなんかその辺にいるだろ。


 わざわざ、何故クモまみれゲジまみれにならにゃいかんの?

 フナムシでさえ苦手なのに!


 でも、オフは行きたいんだ。


 虫除けスプレーやバンドを用意して、万全。

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