7話 水着を買うならどっちがいい?
夏休みから5日後。
俺と霜宮は霜宮が行きたがっていた『ラッキーマーケット』に来ていた。
「霜宮。今日はお前の水着を買いに来たんだっけな?」
「はい。そうですよ?そして私に似合うものを選ぶのが神島さんの仕事です。」
...最高かよ。美少女が水着姿で現れるなんて!
下着はダメなら水着だ!というのが男子の唯一のGirls watching chanceだ。
(俺が作った適当な名前)
「よし。早速水着を買いに行きたいところだが...。霜宮、飯でも食うか?」
「はい。その予定でしたので。確かフードコートは3階でしたよね?」
「ああ。そうだった気がする。」
このラッキーマーケットは一般のとことは違いフードコートが3階にある。
(普通は地下がフードコートである)
早速フードコートに来てみたが、夏休みだからか、人の数が凄かった。
「これは予想以上だな。どっか席空いてねぇーかな。
ちょっと席探してくるから先に注文しといてくれ。」
俺はそう言って席を探しに行くことにした。
「どこも空いてねぇーな。」
本当にどこにも空いてない。
ここは結構広いはずなのに、
さすがは最近オープンしたデパートだな。
探し続けること3分ほど経過したところで霜宮からLINEが来た。
『席見つかりましたか?』
やべぇーな。早く見つけねぇーとだな。
『すまん。まだ見つからない。急いで見つけるから待っててくれ。
ちなみに注文はしたのか?』
『いいえ。まだしていませんがもうそろそろ私の番になります。もし見つからないようであればまた時間を改めて来ればいいのですが』
...ダメだ。意地でも見つけねば。
女の子を待たせるのは男の恥だ。男のプライドが-いや。俺のプライドが許さねぇーな。
さらに探していると、ふと見た事のある女子生徒がいた。
確か名前は....そうだ!五十嵐だ!五十嵐 茜
彼女はクラスで霜宮と並ぶくらいの美少女で、クラスのみんなの注目の的となるくらいの可愛さを誇る。
霜宮と違って下ネタが大嫌いらしい。
しかしそんな五十嵐が何故か1人だった。
なんでだろうか?たまたま友達が用事が出来て一人でいるみたいな感じか?
まぁいい。これはチャンスだ。
「五十嵐さんだっけ?」
少し緊張しつつも聞いてみる
「あれ?神島くんじゃん?どしたのー?」
「いやーちょっと席が空いてなくて...
良かったらいいか?あと1人来るんだが」
「もう1人は女のコ?それとも男のコ?」
「みんな知ってる霜宮だ。」
「...え!?神島くんが!?霜宮さんと一緒に!?ありえない!そんなのあってはならない事だわ!」
なんか急にものすごく失礼なこと言ってきやがるな。
「実はとある理由で一緒に遊ぶことになってな。」
俺は少し嘘をつく。流石に水着を一緒に買いに来たなんて言ったら30分後には取り調べを受けることだろう。
「へぇー神島くんって霜宮さんと仲良いんだー。意外だなー。」
「それより席は借りてもいいか?」
「あ、そうだったね。もちろんいいよー」
良かったぜ。心の中でつぶやく。
これでやっと俺も注文しに行ける。
『席見つかったぞ』
とりあえず霜宮に送る。
それから5分後、俺と霜宮、五十嵐さんで少し早めのランチタイムとなった。
それから五十嵐は行くとこがあると言って帰っていったが俺たちにももちろんある。
これから俺は霜宮の水着姿を堪能できるのだ。
ふっふっふっ。世界中の男子諸君。
今から俺は少し天国に行ってまいるぞ。
「神島さん」
「ん?どうした?」
「ちょっと今更ながら水着を男の子の前で、それに神島さんに見せるのは少し抵抗が。
何せ神島さんは私の水着姿を見た途端に鼻の下を1m暗い伸ばして私の太ももとかをもぎゅもぎゅしそうで...」
「誰がするか!...でもまぁ確かに男子の前で水着姿になるのはたしかに恥ずかしいかもしれないな。
どうする?今日はやめとくか?」
「いいえ。やっぱり今日ここに来たのは水着を買うのが目的ですので。
行きましょう。」
待ってたぜ!その言葉!
「そうか。でもいつでも嫌になったら言えよ。もし誰かが襲うもんなら俺がぶちのめしてやる。」
「だったら神島さんは自分を殴らないと行けませんね」
...なんで俺が襲う前提なんだよ。
「よし。だったら行くか。」
そっからランジェリーショップに来てみたが...こちらも俺の予想をはるかに越していた。
表すのならかなり広い学校のグラウンド位の大きな水着店。
「少し待っていてください。」
そういうと霜宮は水着を何着か選んで試着室に入っていった。
大体5分くらいだった頃。
「お待たせしました。」
そう言って出てきた霜宮の姿に思わず鼻血が出そうになった。
胸が露出された今どきの水着といった感じだ。
これ以上見ていたら俺の息子が叫び上がるので目を逸らして言う。
「すげぇー似合ってんな。」
すると霜宮はにこにこしながら言った。
「他にもありますが、これ以上見たら神島さんはこのままラブホに行こうとか言ってきそうですね。」
「....誰が言うか!」
「ではなぜ否定するには怪しすぎる間があったのですか?」
ぐっ...否定できねぇー。決してラブホに行きたいとは思わなくもないが社会的にアウトだ。
「よし。次の行こう」
俺はこれ以上は勝てないと悟り、次の水着を見る準備を始める。」
「あらあら、話を逸らすなんて悪いですね。
まあいいです。少々お待ちを。」
そう言って試着室に入る霜宮。
そっから3分くらいたって試着室のドアが開く。
「どうですか?これは私のお気に入りです。」
うむ。美しい。胸のところのヒラヒラがまたいい。
そして下もワンピースになっているからちょいと妄想が捗りそうだ。というか何考えてんねん。
「いいな。これにしよう。さっきのやつよりは露出も減ってるからこっちも助かる。
それに何より霜宮のお気に入りなんだろ?
俺もいいと思うしこれだな。」
「そうですね。ではこれにします。」
それから適当に色々な店を回って気づけば太陽が西に傾く時間帯になっていた。
「そろそろ帰ろうか。」
「そうですね。今日はそろそろ帰りましょう。そうでも無いと神島さんに襲われそうなので。」
「襲わねぇーよ。もうお前の相手すんのが疲れてきた。ほら、帰るぞ。」
「まぁつれないですね。嫌われますよ?」
「余計なお世話だ!黙ってろ!」
「ふふ、いつもの神島さんですね。」
「俺はいつも通りだよ。ちょっと今日は疲れただけだ。」
「そうですか。ではそろそろ茶化すのもやめて帰りましょう。」
今日を振り返ってみて思うこと。
やっぱり霜宮のおっパイデカすぎな。
あへっ。
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