第1話-1 ボッチヲタクの日常

 中学生の朝は憂鬱でしかない。それも、受験生といえばなおさらだ。

「・・・まぶしっ」

 窓から朝日が差し、外では鳥が鳴いていた。そして、ブーン、ブーンと車の音も・・・・。

 えっ?車の音?

 その音のおかげで俺―――神崎 善人(かんざき よしと)は、目を覚ました

「やばっ、今日、ごみの日だった!!」

 もう2週間分のゴミが溜まった我が家は、完全にゴミ屋敷になっている。

 中学生の一人暮らしというイレギュラーなので、他にゴミを捨ててくれる人がいないのだ。・・・まぁ、一人暮らしなのには、理由があるのだが・・・。それはまた今度にしよう。

 とにかく今は、ゴミを出すことが大事だ。

 俺は、軽く服を着替え、サンダルでゴミを片手にアパート[家賃 3万6000円の激安物件]を飛び出す。

 すると、ゴミ収集車は丁度出発していた。

 今ならまだ間に合う!!

 小学生の時は、神速のヒーロー(自分だけの妄想)と呼ばれたおれをなめるなよ!!

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