第2話 彼女

 僕には彼女がいる。彼女とは幼馴染で、高校の時に告白して付き合ってくれた。今年で付き合ってから5年になる。早いものだ。

 

 その彼女が明日初めて僕の家に泊まりに来るという。僕は意気揚々としていた。


 とりあえず家の中の掃除。僕は安いアパートに一人暮らしをしている。


「それにしても汚いよな」


 部屋には漫画やゲーム機などが散らばっていた。


「……あと、これどうしようか」


 僕は机の上に置いていた、血だらけのナイフがたくさん入った金属の箱を持ち上げた。


 この箱は、いつもすぐに人を殺しにいけるように目に見える範囲に置いていた。


 しかし、もし彼女に見つかってしまったらかなり面倒くさい。


 いや、面倒くさいというより人生の終わりだ。


 僕はさんざん迷った末、結局押し入れの奥の方に入れることにした。


 その後、僕は黙々と掃除をした。


 ある程度片付いたところでちらりと時計を見る。


 もう2時か。昼ご飯を食べなければ。


 そして僕は片付けの手を止め、立ち上がった時だった。


「_________つっっ!」


 頭に激痛が走り、目の前が歪み、よろめいてしまった。僕は焦る脳内を整理して深い呼吸を繰り返す。


 ……最近、この頭痛が良く起こる。ストレスなのだろうか?それとも病気か?


 まぁ、きっと大したこともないのだろう。

 

 僕はそのうち病院にかかろうと決め、今日は家で寝ることにした。


 

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