第42話 何かよく分からん
中西と仲直りした夜、俺は一人で考え事をしていた。
「暴力以外の解決法か......」
今まで何かあったら全て暴力で解決してきた。そんな俺が暴力以外で事を解決出来るのか。
色々頭で考えてみたが、何もいい案が思いつかない。
「あー分からん」
俺はベッドに横たわりながらそんなことを呟いた。
いつも目にしている天井を眺めながら再び頭で考え始める。
するとそんな時一つの疑問が脳裏に浮かんだ。
「ていうか何で俺は中西と仲直りできて嬉しそうにしたんだ......」
今日の放課後の出来事が頭に浮かんでくる。
確かに喧嘩している時よりも仲直りした時の方が気分が良かった。
けどそれは何故だ。
「あー分からん」
再びそのようなことを口にする俺。
何か今日はよく頭を使う。
俺は再び喧嘩以外の解決法について考え始めた。
「喧嘩がダメなら言葉で伝えないとな......」
俺はそんな当たり前なことを口にした。しかし言葉と言っても色々な種類がある。暴力がダメなら暴言でいけばいい、というわけではない。
俺は中西を見逃してほしいとお願いする立場なわけだ。ちゃんとした礼儀正しい言葉で接するべきだ。
けど悪いのは全部あっちなわけだ。そんな奴に礼儀正しい言葉でっていうのも何か抵抗がある。
「やっぱストレートにお願いするのが一番か......」
そんなことを呟いた後も色々考えたが、いつの間にか眠ってしまった俺であった。
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