良くある転生シャッフル

 はい来た。転生チャンス来たー。

 神様来たー。

「あなたの来世はミジンコです。」

 そういう落ちかい。

 ある意味考えなくていいからいいけど。

「騒がないんですか。」

 神様は言った。

 人間に転生できるとは限らないし、俺は人間に疲れた。

 人間に転生したからといって、戦争地帯に行くかもしれないし、生きにくい体かもしれない。

 ある意味ミジンコの方が早くやれていいだろう。

 さあ転生だ。



 転生した後分裂してすぐ終わりました。


 次はなんですか、神様。

「カブトムシです。」

 百貨店で栽培された後出荷されて適当に終わりました。


 次はなんですか。

「豚です。」


 太らされて肉になりました。


 次はなんですか

「鶏です。」

 雄でした。


 次はなんですか。

「シカです。」


 観光客にビニール食わされました。


 次は「マグロです。」


 即食べられました。






 まあ粛々と転生ライフを過ごしておりました。

 神様は言いました。

「次は人間ですけどやる?」

 たいがい人をやった魂は人をまたやりたがるらしい。

 とんでもない目にあった人以外は。

 死んだらストレートで人間に復帰できると思うなよ。

 神に聞いた。

「復帰地点はどこですか。」

 北朝鮮、ソマリア?

「扮装地帯ではないです。」

「じゃあアマゾン?北センチネル島?」

「未開の地ではないです。」

「じゃあどこですか。」

「ネバーランド。」

 どこだ。遊園地か?

「前の日本と同じくらい平和だから行ってみたら。」

 どうせろくなことにならないのだから行ってみよう。ダメなら死んでミジンコライフだ。

 神の転生を受け入れ、僕は久々の人間ライフをやることにした。


 ろくなことにならねえけど。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

転生しても人生はろくでもない Tonny Mandalvic @Tonny-August3

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る