転生しても人生はろくでもない

Tonny Mandalvic

人生おしまいの日

 皆さんこんにちは。

 今日僕は死にます。

 ろくでもない人生でした。

 中学、高校といじめられ、大学では友達ができず、就職活動では大学のエピソードがなく爆死し大学卒業式を迎えました。

 今日卒業証書をもらいました。

 電車に引かれて死のうと思いましたがやめてやりました。

 国鉄の採用試験を書類で落とされたので恨みを晴らそうかと思いました。

 死ぬために痛いのは嫌です。

 どうやったら死ねるのでしょうか。

 痛くなさそうなので急性アルコール中毒で死のうとおもいます。

 記憶が飛べば痛くないです。

 外は猛吹雪なので、大学でアル中になれば簡単に死ねるとおもいます。

 蒸留酒の瓶を大量に百貨店で買いました。

 苦労して大学に行ったってニートなら意味がありません。

 さあ蒸留酒を飲んで死にましょう。

 他のやつらはゼミやサークルの追い出し飲み会をやっている横で蒸留酒を飲んで凍死しましょう。

 雪の残ったベンチで一人で蒸留酒をらっぱ飲みしています。

 回りはみんな受かれています。

 知ったこっちゃありません。

 僕は明日からニートです。

 エタノールが体に入りました。

 頭がいたいです。でも耐えられます。ふらふらしてきました。まだいきましょう。

 もっといきましょう。






 翌日、大学には一体の死体が転がっていた。

 警備員が面倒くさそうに救急車を呼び、近くにある大学病院に死体を送り検死をした。

 当然ながら事件性がないものとして処理された。

 彼の家族は死体を見て彼が死んだことを理解した。

 薄々死ぬことはわかっていたようだ。


 淡々と家族葬が送られ、火葬された。

 彼の人生は終わった。

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