第2話 異世界へと降り立つ

 俺がシフィーの手を取って立ち上がった次の瞬間

眩しい光に覆われた

俺は目を閉じて空いた左手で光を防ぐように腕で顔を覆う


「な...なんだ!?この光...」 


光が収まり目を開けるとそこは俺が住んでいるマンションではなかった。

そこには緑の草原や動物…木の家など、俺のマンションの近くにはなかったはずの景色が広がっていた。


「シフィー?ここはどこだ?」


「ここが私たちの世界…ティグシーです!」


周りをキョロキョロと見渡した


「へーここが...本当に異世界って感じだな...」


「みいさん...今から私の家に案内しますので、ついて来てください」


「わかった...」


俺たちは長閑のどかだが森の迷いそうな道を進んだ


「シフィーはいつから追われてたんだ?」


「追われるようになったのは結構前からです...そして先程は町に久しぶりに行ったらあの人たちに見つかりました」


シフィーは小さく頬を膨らましていた


「買い物にも行けないです...」


「じゃあ、今まではどうやって生活して来たんだ?」


シフィーは人差し指を顎に置いた


「えーとですね...いつもは森の動物やきのみを食べたりしてます」


「そ...そうなのか...大変だな...」


シフィーはキョトンとした顔をしてこちらを向いた


「そうでも無いですよ?」


「あ、そうなのか...」


シフィーと話をしていると古びて草や苔の生えた白い一軒家が見えてきた。


「ここが、私の家です!」


すごい、魔女が住んでるっぽい家だな...

シフィーはドアノブに手をかけたそして、ドアを開けるとキィーと言う音がした

中は質素な感じで机や椅子やソファーがある程度だった...


シフィーはソファーを指して座るように促された

俺はシフィーの言うとうりソファーに座った


「お茶を持って来ますので少し待ってて下さいね」


そして、シフィーは台所らしき場所に向かった


本当に異世界に来ちゃったのか...

あと、何故シフィーが追われるのかも気になるし...

魔法とかも使ってみたいしな...


考え事をしていると前から声がした


「みいさん...お茶ですどうぞ...」


俺の前の机にティーカップが置かれた

匂い的に中身はほうじ茶だろう...

俺がお礼を言うとシフィーは一度頭を下げてから前のソファーに向かい合わせに座った

シフィーは自分のカップを持ち仰向けていた


「それでですね...あなたのこれからと魔法の事なのですが...」


「ああ、気になってたやつ!」


「みいさんはこれから私の弟子になってここで暮らしてもらいます!」


「ん?弟子?」


「はい、弟子です」


俺はシフィーの弟子になった...

された...の方が正しいかなぁ?








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