エピローグ
ガラス破損事件、調書の盗み、砂山の閉じ込め、夜中での高津の追及。彼らが起こしたことは当然、退学に値するだろう。しかし架橋は最後の最後で自らを犠牲にしながらも4人の退学を阻止する交渉ツールを手に入れた。
校長と理事長との交渉の末、退学は免れた。
高津の破滅。
退学阻止。
架橋、三山、山口、下沢は完全に勝利したのだ。
高津はその後、教職からの一線を退いた。彼の人生は再びリセットされた。
彼はあの日曜日の一夜、最後に下沢と山口にこう言われた。
「女子バスケ部員の今宮はあなたをかなり慕っていたようです。教師としてのあなたは立派ってことは間違いないと僕たちも思っています。」
つい先日まで教壇に立って授業をしていた先生がいきなり消えることは、にかわに信じがたいものなのだ。
平穏な日々を歪ませた本人のみならず、その周りの人間も迷惑がかかる。
それは架橋も例外ではなかった。
架橋は最後の最後に高津にこう言った。
「こんなことで、ずるずると落ちぶれるのはあなたの性に合いませんよ。また、どっかで這い上がってきてください。合法的にね☆」
ガラス破損事件 ちわか @karakurinoie
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