第4話
僕は深い暗闇の中にいた。
どこを見ても真っ暗でなにも感じない。
寒くもなければ暖かくもない。
音も匂いもなにもなかった。
死んだ。
どうやら、僕は死んだらしい。
十五年の人生がこうもあっけなく終わるなんて。
故郷が飲み込まれてから僕は時間をダンジョンを攻略するの為の訓練につぎ込んだ。
なのにその努力は無駄だった。
半ば呆けていた僕の心に小さな火を見つけた。
悔しい。
まだ僕はなにもしてない。
なにもできてない。
そうだ。僕は守るんだ。
みんなを、この世界を。
たとえ、この命に代えてでも。
心臓に熱を感じた。
心が静かに燃え上がる。
それが全身に広がり、巨大な炎になった。
僕は、僕は、僕にはまだやらないといけないことがあるんだ――。
心の底から強い意思が生まれると、目の前に小さな光が見えた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます