第175話 生産職の意地

「ユーカ、カズに意地を張るのもそのくらいにしておいたらどうだ?」


「……そうだな。私もちょっと意地を張り過ぎた。すまなかった」


「いや、ユーカにそういうこと言われるのは慣れてきたから大丈夫だ。それに、俺が感覚を取り戻したらユーカよりも強いからな。弱いヤツに色々言われても気にもならない」


 カズさんからの挑発返しにユーカさんは歯ぎしりしておられましたが、テツさんに羽交い絞めにされ、強制的に下がらされたのでした……


「そうだ!ユーカをなだめる間、オレのステータスでも見ておいてくれないか!」


 テツさんはユーカさんを羽交い絞めにしながら、器用にステータスを開き、私たちへと見せてくださるのでした。


 ―――――


 プレイヤー名:テツ

 職業:魔道具師 《アイテムメーカー》

 土魔法レベル9


 累計ステータス値8530

 体力 1348

 魔力 1662

 力  1187

 耐久 1257

 敏捷 1588

 魔耐 1488


 装備

 頭   【学者の帽子 《耐久+24、魔力+21》】

 体   【学者のローブ 《耐久+80、魔力+93》】

 右手  【羽根のタクト 《力+74、魔力+111》】

 左手  【】

 腕   【】

 脚   【錬金術師の靴 《敏捷+59》】

 装飾品 【ワイバーンのウロコ 《体力+100、力+60、耐久+60》】【守護者の指輪 《耐久+28、20%の確率で睡眠と麻痺、混乱をガード》】【聖戦士の十字架 《体力+210、魔力+202》】


 ―――――


「……テツ、また魔力が上がってる」


「本当なのです!テツさん、やはりステータスの中でも魔力が一番高いのですね!」


「ああ!魔道具を作るための素材を合成するのに魔力が必要だからね!」


 私とワカナちゃんの会話が聞こえておられたのか、50メートルほど離れた場所からテツさんのお声が!あのような距離から私たちの会話が聞こえるとは、地獄耳だったりするのでしょうか?


「そ、それじゃあ、次は同じ生産職のボクのステータスを……」


 今度はマサルさんが恐る恐るといったご様子でステータスを見せてくださいました。


 ―――――


 プレイヤー名:マサル

 職業:鍛冶師 《ブラックスミス》

 炎魔法レベル10、雷魔法レベル1


 累計ステータス値10813

 体力 1944

 魔力 2086

 力  2229

 耐久 1518

 敏捷 1660

 魔耐 1376


 装備

 頭   【鉄の兜 《耐久+26》】

 体   【鉄の鎧 《耐久+94》】

 右手  【鉄の金槌 《力+126》】

 左手  【】

 腕   【鉄の篭手 《耐久+15》】

 脚   【鉄のブーツ 《敏捷+30》】

 装飾品 【】【】【】


 ―――――


 お次はマサルさんのステータスですが、テツさんと同じく生産職とはいえ、体力や力の値も高いため、前衛として戦える方なのが特徴的です!


 そんなマサルさんのステータスは魔力も高いので、テツさんが羨ましがっておられました。


「それじゃあ、マサルの次はアタシだね!」


 次はそう言って名乗りを上げたマサミさんのステータスの確認をすることになるのでした。

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