第156話 バレンタインパーティー、開始です!

 私たちは駅から5分ほど歩いた場所にあるレンタルスペースへと無事に到着しました。


 私とワカナちゃんとで事前に予約をしていたので、予約していた部屋へと向かいました。


「今回のバレンタインパーティーの開催場所はここなのですよ!」


 そう言って部屋のドアを開けますと、まるで家のリビングのような部屋になっておりました。また、玄関から見て右手のドアを開ければ、キッチンになっていて、そこからはリビングの様子も見えるのです!


「これはスゴイな!こんなところを予約すれば使えたりするのか……!?」


「はい、ユーカさんでも簡単にできるのですよ?」


 ユーカさんからレンタルスペースの予約の話などをしながら、私たちはリビングへ。そんなリビングには真ん中にテーブルがあり、ソファとテレビがテーブルを挟む形で配置されておりました。


 荷物をとりあえずテーブルの上に置いたりしながら、マサルさんが買ってきたお菓子を部屋で用意されていたお皿の上に広げました。


「ソファには3人くらい座れそうだけど、誰か座りたい人はいますか?」


「そりゃあ、ここはレディーファーストといくべきだろう」


 ケースケさんがソファに座る方がいないか、挙手を促しておられました。それをテツさんが上手い具合にレディーファーストという流れに持っていかれました。


「私はキッチンにいるから、私はソファに座るのは遠慮しておこう」


 ユーカさんはそう言い残し、カレーの材料の入ったエコバッグを手に提げてスタスタとキッチンへ向かわれました。


「あっ、アタシもユーカの手伝いをするからソファは他の人が使ってよ」


 マサミさんも何やら慌ただしくユーカさんの後を追っていかれました。これで残る女性は私とワカナちゃん、ルビアちゃんの3人となったのでした。


「……それじゃあ、ハルお姉ちゃんが真ん中。クランのリーダーだし」


「そうですね。ここはハルさんが真ん中に!」


 私はワカナちゃんとルビアちゃんに背中を押され、ソファの真ん中に座ることになりました。そして、私の左にワカナちゃん、入り口の近い右にルビアちゃんが座る形に。


「……ルビアちゃん、このクッションもふもふで気持ちいい」


「あっ、本当だ。このモフモフは癖になりますね……!ほら、ハルさんもモフって見てください」


「そ、それでは私も遠慮なく……」


 ワカナちゃんから回って来たモフモフのクッションに癒されていたのですが、私はたこ焼きを作るという使命を思い出し、テーブルにたこ焼き器を置き、準備に取り掛かったのでした。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る