第68話 新しい魔法
私たちは鋼魔の巨人さんとの戦いを終えて、無事にドロップアイテムを回収しました。
その日はもう夜も遅かったので、町へ戻ってお開きということになりました。
「そうだ、ログアウトする前に確認したいのだが、みんなステータスはどうなっている?」
私はユーカさんに言われて、ササッとステータスを表示しました。
「新しい魔法が覚えられるようになっています!」
「……新しい魔法が覚えられるようになってる」
私とワカナちゃんは同時に驚きの声をあげました。それも、内容がまったく同じでした!
「私も新しく覚えられるようになっているのだが、どの魔法にしようか迷っているのだ」
一つ目の魔法はキャラ登録をした時点で決められているのですが、二つ目と三つ目は条件を満たせば、自分で決めることが出来るのです。
「……確か、二つ目を覚えるには累計ステータス値が1万を超えた時。三つ目は2万を超えた時だったはず」
ワカナちゃんが顎に手を当てられながら話しておられるのですが、条件が明らかになっているとは知りませんでした……!
「とりあえず、新しい魔法をどうするのかだけでも決めてからログアウトしないか?」
そんなユーカさんの提案を受けて、どの魔法を新しく覚えるのかを話し合いました。魔法は炎、水、風、土、氷、雷、光、闇の8種類になります。うち、私が氷魔法、ワカナちゃんが雷魔法、ユーカさんが水魔法を極めています。
「……私たちのパーティは炎、風、土、光、闇の5属性を誰も習得していない」
ワカナちゃんがそうポツリと呟いたことで、この5つの中から新しく覚える魔法を決めることになったのでした。
「あの、私が二つ目の魔法を覚えられるようになったら、光魔法を覚えたいんですけど……」
「……治癒士は攻撃系の魔法は使えない」
ワカナちゃんの一言にルビアちゃんは目に見えてがっかりなさっていました。ですが、そういうシステムですからどうしようもありません。
「ならば、私が炎魔法を覚えよう。アヤが実際に使っていたのを間近で見ていたから、使い方とかもイメージもつきやすいからな」
「でしたら、私はマサミさんの使っていた風魔法を覚えたいです!」
私とユーカさんがそう提案してみると、ワカナちゃんは静かに頷かれましたので、そのまま決定ということに。残りは土魔法と闇魔法と光魔法の3つです!
「……じゃあ、コーイチが使っていた土魔法にする。私もこれならイメージがつくから」
コーイチさんの名前を随分と久々に聞いた気がしますが、元気にしておられるのでしょうか……?
何はともあれ、無事に私たちは新たな魔法を習得し、レベルアップに努めることになりました!
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