第69話 二人分のアイテム

 私たちが鋼魔の巨人を倒した日から6日が経ちました。今日は土曜日ということもあり、カズさん以外のメンバーがテツさんの工房に集合する日です!


「よし、『韋駄天の指輪』と『守護王の首飾り』は完成させた。それぞれ、ハルとルビアに渡しておく。試しにここで装備してみてくれ。説明はそれからだ」


 私はテツさんから『韋駄天の指輪』を。ルビアちゃんは『守護王の首飾り』を受け取られました。


 試しに装備してみると、色々と効果が表示されました。


 ―――――


 装備

 頭   【】

 体   【シルクのローブ《耐久+75》】

 右手  【鋼の剣 《力+162》】

 左手  【ホワイトバックラー《耐久44、土魔法ダメージ5%軽減》】

 靴   【ネイビーラビットの靴 《敏捷+280》】

 装飾品 【韋駄天の指輪 《耐久+52、敏捷+260》】【】【】


 ―――――


 耐久が盾と同じくらいの数値で、思っていた以上に数値が上昇しているのには驚きでしたが、いくら何でも敏捷の上がり幅が凄すぎます……!


 そして、ルビアちゃんの装備した守護王の首飾りも効果がスゴイのでした。


 ―――――


 装備

 頭   【】

 体   【治癒士のローブ 《耐久+37、魔力+37》】

 右手  【 青玉の白杖 《力+25、魔力+50》】

 左手  【】

 靴   【皮のブーツ 《敏捷+13》】

 装飾品 【守護王の首飾り《体力+108、耐久+162、炎魔法以外のダメージ5%軽減》】【】【】


 ―――――


「体力が上がるだけじゃなくて、耐久で物理攻撃に対しての守備力が上がってる……!しかも、魔法ダメージまで軽減されるなんて……!」


 ルビアちゃんがこれでもかというほどに感動しておられました。


「守護王の首飾りに関しては、炎魔法以外の魔法ダメージは軽減される。だから、炎魔法を使う敵には要注意だ。それと、韋駄天の指輪は特殊効果はないが、敏捷の上がり幅が異様なアイテムだ。まあ、二人とも上手く使ってくれ」


 テツさんからのざっくりとした説明もありましたが、私もルビアちゃんもお店では買えないオリジナルのアイテムに喜びを隠しきれないのでした。


「……それと、残るはワカナの『魔導王の指輪』だけだな。これを作るには、魔賢者ソーマシルと暴魔ブラギシスを倒して、それぞれ魔賢者の指輪と暴魔の銀塊をゲットしてほしい」


 そうです、あとはワカナちゃんの装備品を作るだけ!それをこの土日で何としてもやり遂げなければならないのですよ!


 私は頬をパチンと叩いて、気合いを入れ直し、テツさんからの魔賢者ソーマシルと暴魔ブラギシスの情報を聞くことに意識を集中させるのでした。

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