第67話 鋼魔の巨人戦②
『オオオオォォォォ!』
鋼魔の巨人から響く低い声。その声と共に鉄拳がユーカさん目がけて振り下ろされます。
そんな攻撃をユーカさんは余裕げにひょいっとかわして見せるのが、普通にカッコ良かったです。ですが、鋼魔の巨人の鉄拳が振り下ろされた後には、小規模のクレーターができていたので、直撃を受ければどうなることやらという感じでした……!
その後も、私の剣での攻撃、ユーカさんの槍での攻撃、ワカナちゃんの雷魔法による援護。そして、ルビアちゃんが鋼魔の巨人を少しでも引き付けていてくれることもあって、順調にダメージを与えていきました。
攻撃を始めてから10分ほど。攻撃を加え続けたことで、ついに鋼魔の巨人のHPが半分をきりました。HPゲージが黄色になったのが目印です。
そこからは攻撃パターンに両拳を地面に叩きつけたことによる衝撃波が私たちを襲いました。
「きゃっ!」
「くっ!?」
「……ッ!」
「きゃぁっ!!」
攻撃を何とか回避しようとしましたが、衝撃波が360度に広がることで実質的に回避は不可能に近い状態でした。
そんな攻撃で4人全員がそれぞれ別の方向に吹き飛ばされてしまい、私は壁に叩きつけられてしまったのでした。
私はとっさに左手のホワイトバックラーで防御したので、ダメージが少なかったですが、特にワカナちゃんとルビアちゃんのダメージは大きかったです。
ユーカさんはこれでは怯むことなく、後方から水魔法での攻撃をしておられ、私も動けないうちは氷魔法で攻撃することにしました。
ワカナちゃんもよろよろと立ち上がられ、弓と雷魔法での攻撃をかわるがわる行なわれてました。ルビアちゃんは一番遅くに立ち上がって、治癒魔法の発動準備にかかられました。
「いきますっ!“
ルビアちゃんが治癒魔法を発動させると、全員のHPが全回復しました。今、使われた治癒魔法はパーティ全員のダメージを回復するものですが、ルビアちゃんの魔力が高いこともあって、無事に全回復したのでした。
「皆さん!行きましょう!」
私が剣を引き抜いて、鋼魔の巨人へと斬りかかります。後ろからはユーカさんが続いて来てくださるので、安心です!
ワカナちゃんの後方からの援護とルビアちゃんの治癒魔法もあり、私たちはダメージを受けながらも果敢に鋼魔の巨人へと挑み、これを無事に撃破したのでした。
ワカナちゃんの雷魔法でトドメを差された鋼魔の巨人が地面へガラガラと音を立てて崩れ落ち、そこにはルビアちゃんのアイテムを作るのに必要な『鋼魔の巨人のコアパーツ』がドロップしていたのでした。めでたしめでたし……なのです!
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