第35話 何に転職したいか

 8月30日、日曜日。今日はカズさんとワカナちゃんの二人が私の部屋に招待する日です!


 私は朝からアパートの部屋の掃除を済ませておきました。後は、最寄りの駅でお二人と合流するだけ!


 二週間ぶりにリアルのお二人に会えるのかと思うと、今からワクワクが止まりません!


 私はそんなワクワク感と共に最寄り駅へ向かい、お二人と改札前で合流しました。


「おはようございます!」


「おはよう、ハル」


「……ハルお姉ちゃん、おはよう」


 朝の挨拶を交わした後はSdnGの話に移りました。


 それも、昨日例のアップデートがなされたところなので、お二人と色々な情報交換が出来て楽しかったです!


 ワカナちゃんは暗殺者アサシン賢者セージに転職したいのだそう。どちらも今も使っている雷魔法と弓を活かせるからだとおっしゃっておられました。


 また、カズさんは聖騎士パラディンに転職したいそうです。何でも、回復魔法が使えるうえに耐久のステータスが高くなりやすいからとのことでした。


 カズさんの話を聞く限りであれば、聖騎士パラディンは盾役としては申し分のない感じでした。


「カズさん、聖騎士パラディン聖戦士クルセイダーは何か違いでもあるんでしょうか?」


「ああ、どっちも回復魔法が使えるところは同じだが、聖騎士パラディンは防御力重視、聖戦士クルセイダーははスピード重視って感じの違いがあるんだ。まあ、俺もあくまで情報としてしか知らないんだけどな」


 カズさんの話ぶりからして、いずこからか情報を得ておられるような口ぶりでしたので、どこから聞いたのかを尋ねてみると、SdnGの攻略サイトから情報を得ていると教えてもらいました。


 ワカナちゃんからは実際に攻略サイトを見せてもらい、そのサイトをスマホのホーム画面に追加して、いつでも見られるようにしておきました。


 そんな私は魔法戦士ルーンナイトに転職したいと思っていることを伝えると、お二人からは「ハルには一番向いてる職業かも」と言われました。


 何だか、お二人からそう言ってもらえるのは、ものすっごく嬉しかったのです!


 そんなアップデート後の転職の話をしているうちに、私の部屋の前に到着したのでした。


「……ここがハルお姉ちゃんの部屋……何だか緊張する」


「別にドッキリなどを仕掛けているわけではないので、身構えなくても大丈夫なのですよ」


 私は先に部屋に入り、玄関の電気を点けます。それからお二人を予め冷房をつけておいた私の部屋に案内しました。


「それでは、私はお茶を入れてきますので、お二人はくつろいでいてください!」


 私はそう言い残して、部屋を出たのでした。

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