第22話 日時
「えい!」
私は剣を横へ薙いで、やっとの思いで逃げ出した兎の魔物を仕留めました。
「よし、これでクエストは完了だな」
「……うん」
「ですね!」
カズさんの声にワカナちゃんと私は大きく頷きました。
「そうだ、オフ会の日時なんだが」
カズさんが思い出したようにオフ会の日時を切り出しました。
「はい、いつになさるのですか?」
カズさんから提示された日時は、8月の11日と18日でした。確認してみると、その日はそもそも夏休みでしたので、全く予定もありません。ですので、「どちらでも大丈夫ですよ」と返事を致しました。
ちなみにオフ会を開催するレンタルスペースは淀川の近くだそうで、夜景も綺麗なのだそうです。
「だったら、早い方の11日にするか」
私が頷くのと同時にワカナちゃんも頷いておられました。
「よし、オフ会は8月11日で決まりだな。あとは集合場所をどうするか……だな」
とりあえずは日時が決定したので次は集合場所です。
「……カズ兄、徒歩5分のところに駅があるよ」
「じゃあ、ハル。駅集合で大丈夫か?」
「はい、大丈夫ですよ!」
その後、集合時刻は午後3時半ということに決定しました。
「そういえば、レンタルスペースはお金がかかるのでは……」
「ああ、俺が払っておくから大丈夫だ」
「いえ、それでは申し訳ないです!是非とも払わせてください!」
「いや、誘ったのは俺たちだから……」
「いいえ、それでも払わないといけないものは払わないとダメなのです!」
私とカズさんは30分近く押し問答を続けました。ですが、カズさんは頑固で全く聞く耳を持ちません!
そんな時、ワカナちゃんがカズさんの服の裾をちょいちょいと引っ張りました。
「……カズ兄、ここはハルお姉ちゃんにも払ってもらおうよ」
「だが……!」
「このままだと、ハルお姉ちゃんが意地になって来ないかも」
「確かに『払わせてくれないのなら、私は行きません!』とか言い出しそうだな……」
お二人の会話はヒソヒソ声で内容まで聞こえませんでしたが、どうやらカズさんが折れてくれたようです。
「分かった、合計で8600円だから3で割って……2866円か。こっちで建て替えておくから当日に持ってきてくれ」
「はい!」
こうしてオフ会の詳細は決定したのです!今日が8月5日なので、来週です!とっても楽しみなのです!
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