第14話 いざ、三人でクエストへ!
今日はワカナちゃん、カズさんのお二人とクエストのために森へやってきています。
何でも森の奥に珍しい薬草があるそうで、それを採取するとのことです。
「……ハルお姉ちゃん、顔怖いけど、何か緊張してる?」
「えっ!そんなことはありませんですよ!?」
「ハル、声が裏返ってるぞ……」
どうやら、表情が強張っているそうです。気を付けねば!
「……カズ兄、ハルお姉ちゃん頬っぺたつねってて可愛いね」
「つねっても表情筋は柔らくならんだろ……」
そんなこんなでにぎやかに私たちは森の中を進んでいきました。
途中で小規模ではありますが、ゴブリン群れと遭遇したりしましたが、それ以外は特に何事もなくあっさりと薬草を入手することが出来ました!
しかし、問題は帰り道で起きました。
「エンシェントスパイダーか……!」
エンシェントスパイダーはこの辺りの森で一番強いモンスターだそうで、一度カズさんも戦って負けた相手なのだそうです。
「……カズ兄、どうする?」
「……正直、一回負けてるから戦いたくないんだが、俺はあの時よりも強くなったからな。戦うか!」
「はい!」
こうして私たちはエンシェントスパイダーと戦うことになりました。
「前衛は俺がやるから、ハルは後ろをついてきてくれ。ワカナは後ろから援護してくれ」
「……分かった」
どうやら作戦が決まったようです!私はカズさんの後ろについてくればいいと言われました。
「ハル、行くぞ!」
「はいです!」
私はカズさんよりも移動速度が速いのでカズさんと同じくらいの速度に合わせて走りました。
私たちが近づくとエンシェントスパイダーは何本もの白い糸を吐き出してきました。
「邪魔だ……な!」
カズさんの武器は大剣ですから、何とも防ぎにくそうです。
ここは私の魔法の出番ですね!
『アイスカッター!』
私は氷の刃を撃ち出して、前方の糸を切断しました。氷魔法のレベルが2なのでこれが限界ですが、レベル3になればもう少し数を増やして攻撃することが出来るようになるのです!
「ナイス、ハル!このまま突っ込むぞ!」
「はいです!」
人に戦闘で初めて褒められました!嬉しいです!
でも、まだまだエンシェントスパイダーとの戦いは始まったばかりです!気を引き締めねば!
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