第10話 リアル
「……今日は大学を休んでしまいました」
私はベッドの上で悶々としていました。
昨日、私は新しくパーティに入りました。
そうです、カズさんとワカナちゃんの二人のパーティです。
今日は三人で近くの森に魔物を狩りに行く約束をしていたのですが……。
私は熱を出してしまい、今日は大学を休んでしまいました。
お恥ずかしながら、昨日は新しくパーティに入ったことがあまりに嬉しくて、つい夜中まではしゃいでしまったのです……。
「とりあえず、お二人に今日は狩りにはいけないことだけでも伝えておかなくては!」
私は慌ててログインしました。
ログインした私はカズさんに『今日は体調を崩してしまったので、お休みさせてもらってもよろしいでしょうか?』とメッセージを送ると、すぐにメッセージが返ってきました。
『分かった。残念だけど、体調悪いんじゃ仕方ないな。早く元気になって戻って来いよ』
……やはり、カズさんは優しい方です。今の私の仕事は体調を戻すこと!頑張ります!
その日は私もゲームをログアウトして、ゆっくりと休みました。
翌朝、目を覚ますといつも通りの私でした。
別段、しんどいこともなかったので大学に向かいました。
しかし、困ったことが1つ。
私がアヤさんのパーティを抜けてから、大学で何やら目線を感じるようになったのです。
昨日は行っていないので、一昨日になりますでしょうか?
まだ、一昨日と今日だけなので何とも言えないのですが……。
今日も私の方をちらちらと見てきたり、わざとらしく肩をぶつけられたりと。
――自意識過剰だ。
そう言われればそうなのですが、私、一体何かしてしまったんでしょうか……?
もう少し様子を見るつもりですが、引き続き何かあるようなら何か対策を講じた方が良いのかもしれません。
私はそんなことを思いながら、悶々と一日を過ごしました。
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