第38話 猫に悪口を言ってみた2 

 先日、とある大先輩宅に伺う機会があった。

 ここにも、猫がいる。

 しかも、三毛猫。ただし、雌。それも、かなりの老猫さん。

 人間にしたら、90歳は超えているであろうお方。

 名前はちゃんとあって、「たま」。

 どこかの猫駅長さんと同名。


 1年ほど前にお会いしたときは、もう一つ元気がなかったようだが、今回お会いしたところによると、どうも、お元気そうで、何より。

 そういえば、今から11年前に姫路の郊外で公立中学入試対策をしに行った先にも、猫がいて、こちらは雄だった。ある晴れた日の朝、ふと思って試しに悪口を言ってみたら、窓際で日向ぼっこをしつつも、右耳をぴくぴくとさせ、しっぽを1回ばかり降ってきた。

 聞こえているニャー!

 という、意思表示だったのかもしれん(苦笑)。


 そういえばその頃にはこちらの三毛猫たまさんも、すでに生まれていたっけ。

 サーて、やってみるか、久々に。

 以前ほど元気よく歩き回っている様子はないが、まだまだ健在な老猫様。

 では、参ろう!


 三味線! 三味線!


 たま様に向って、および申し上げた。

 程なくして、玉様は振り返った。

 それまでと表情がいささか変わったようにも、思えた。

 いやー、マジで、ね。


 ニヤー!!


 渾身の力を振り絞っての「咆哮」が、私に向ってきた。

 ゴソンガンを拝見すると、確かに、鬼の形相? だった。


 こりゃー、誰が、シャミセンにゃー?!

 ~あんたか、私らの御先祖様の仇は?!


 そんな雰囲気ありありの中、私は、もう一度言ってみた。


 三味線!


 ・・・

 ニヤー!


 今度は、先程のような形相でもなかった。


 はいはい、わかったニャン。

 ~シャミセンより、スナックでカラオケでも歌っとけニャ!


 そんな雰囲気だったかな。


 前回と併せ、猫に悪口を言ったらどうなるか?

 私なりに、総括してみた。


問 猫に悪口を言うと、どうなるか?

以下、模範?解答。

 ~間違いなく、お怒り?を、買うらしい。

 もっとも、本気での言動でないこともばれているので、たたりとかは、ない。

 ~内心、相当笑いものにされているようである。

 ~~ひょっと、他たる値打ちもないダメ人間みたいに思われているかも(苦笑)。

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