第35話 良く言えば若い、悪く言えば・・・

 昔から、確か数えで40歳が厄年と(男の場合です)言われておりますね。

 それは何も意味なく言われていたのではなく、その頃になると身体や精神、それに環境などの変化があって、それまでのようにはいかなくなるよ、という意味がこもってのものであると言われたことがあります。


 ただ、幸か不幸か、近年の医療の発達や食事、さらには文化の変化もあって、40歳で「初老」なんて言葉はもはや「死語」というより、「死後」の世界に行ってしまったような感もあります。

 私自身はと申しますと、40歳になった、それこそ「厄年」と言われる頃に、確かに確かに、裁判沙汰をやったり、立退きがあったり、いろいろありました。それこそそれこそ、前厄、本厄、それに後厄みたいな感じで、ね。

 でもまあ、確かに、頭ではわからんこともないけど、じゃあ、身体から本心で、となると、どうも、そんな感じでもないまま、やってきた感じです。確かに、食べる量をセーブしようとか、飲むのもまあ、飲み放題は極力やめようとか(といいつつ、昨日は昼間からやっちった~苦笑)、いろいろやってはおりますけれども、それでもやっぱり、50歳になってしまうと、さすがのさすがのはたまたさすがに、ドドっと何かが押し寄せてきたような感じになりました。

 そして、その目に見える結果というのは、ある日突然に、もしくは、そろそろと思ったあたりに、ドンピシャに近いところで(完全なドンピシャではない)、やってくるものですわ。


 飲み食いの量とか何とか、そういう話だけじゃなく、体自体、だんだん、無理が効かなくなってきました。

 昔なら、と言っても数年前までなら、近くのバス停から私がかつて過ごした現在の養護施設まで歩いて20分程度、坂を上る必要のあるところを、平気で歩いていけていました。実際それで、それなりの運動になっていたとは思いますよ。いや、冗談抜きで、それなりのウェアとシューズを用意して、時々ウォーキングに言ってみてもいいのではないかとさえ思うほど。

 だけど、さすがにそれが、しんどくなりました。

 なんか、体動かした方がいいとは思うのですけど、なかなかね。

 で、もう無理はできないということで、下りはともかく、上りについては、もうタクシーを呼んで行くように、なんてことをするようになって久しいです。だけどだけど、やっぱり、やっぱり、それじゃあいけないのだけどなぁ。


 そうそう、「人生50年」なんて言葉、数世紀前までにはしっかりありましたね。要は人間、50歳まで生きられたら儲けもの、そこまで行き切るのも大変、ってな感じでしたっけ。

 今どうでしょう?

 ついこの前、と言っても40年ほども前は、国鉄なんかの定年が55歳。さすがに公共企業体だったから年度末までということにはなっていましたけど、まあ、それは誤差の範囲だから、いいとしましょう。それから再就職しても、せいぜい60ぐらいで隠居。そんな感じでしたな。

 で、本題の、今、どうでしょう?

 60歳の定年が、65歳に伸ばされようとしております。それはもう確定路線です。年金もそれに応じて、支払いが遅くなる次第。


 良くも悪くも、50歳というのは、若いのですね、今の御時世。

 ただ、ヤッホーと手放しで喜べないのも、事実(当事者は語るぜベイベー)。


 今の50代。


 良く言えば、確かに、若々しいです。どなたも。

 昔なら、さすがに20代は買い被りが過ぎるにしても、30代の後半ぐらいかな。前半は、そりゃ、サバ読み過ぎ(わっはっは)。控えめに言っても、40代の前半だな。40代も後半ともなると、ちょっと、軽いディスり感さえあるぞ(マジで)。

 わし?

 さあね。


 でも、悪く言うなら、どうなるかな(冷や汗)?

 一言で言って、「幼稚」以外の言葉が見つからんぞ、おい(汗汗)!

 大体、日曜朝に携帯電波を切ってプリキュア(要は、低年齢児、しかも女児向けのアニメのこととご理解を)を張り切って「自分の趣味で」観る独身のおっさんなんか、昔、いなかったよねぇ(苦笑)。そういえば20代半ばの頃は、セーラームーンを張り切って観ていたらしいしなぁ(実話です~ハイ)。


 いろいろ書いてきたけど、まだまだ、生きていかなきゃいけないのよね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る