第6話 知らぬが仏は辞書を引く
「それはー、イモムシですか?」
「だーから違うつってんだろ!今日の夕飯の話だよ!食えるもんだって何度言わすんだよ!」
「サバイバルあるあるだもんな、イモムシ。高タンパクでいいらしいぞぉ?」
「じゃあ本当に採ってきたらお前ら2人して食うんだな!?焼き魚の用意があったとしても、イモムシを!食うってことだな?!」
「それはー、カナブンですか?」
「どうしたって虫しか出てこねぇのか!お前の腹は虫が食いたいのか!?俺が今日1日かけて採ってきた食材は?つったろ!一般家庭の食卓にもあがるつったろ?!」
「それならー、それはへびですか?」
「っっっっ!!!」
「まー、遭難してさ、こんなとこ3人で打ち上がったんだもん、疲れて頭変になることもあるだろうよ。多めに見てやれよ」
「どんな現実逃避の仕方だよ!現実をムリくり辛い方向に持ってってどうすんだよ!魚だよ魚!晩飯は焼き魚にするっての!」
「それはー、なんですか?」
「もういいしばらく寝てろ!家作るのはあんだけ上手いのに、その他が壊滅的じゃねえか」
「ちなみに僕は一般人代表なんで、出来ることは特にありません。あしからず」
「期待はしてねぇよ。枝が拾えたらそれだけで表彰もんだろ。誰か1人くらい冷静に見られる奴がいた方が生存確率もあがるだろうよ」
「トクン、あ、ときめいちゃう」
「やかましい!」
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