第2話・魔王、人間界に行く
魔界3大重鎮が原因を探る
「生まれるまえから
言い方はただのワガママなのだが、3人は揃って顎が
「………陛下、人間は非常に弱く脆いのです、勇者や従者はまだマシですが……残念ながら我等魔族に対して攻撃的なのです。だというのに、掴まれた腕を振り払うだけで死んでしまう事を受け入れられない生き物で―――」
「コウゲキテキ……攻撃タイショウ…人間に化ければダイジョーブだ、余はユウシャに会いたい!人間はころさない!ラビタルに抱っこしてもらえば余に触れることなど叶わないからアンシンだっ!」
リリオネルがここまで流暢に話したことは、今までなかった。それは、彼自身が自分の年齢を自覚した上で、言葉を長く話さないようにしていたからだ。が、生まれ変わる前にいた世界でやっていた、ゲームだけでしか見たことのない[勇者とそのお供]が実在すると知ったからには、見ないという選択肢は有り得なくなっていった。ついつい熱が入ってしまう、その様子に
「何が理由かは分かりませんが、すでに陛下は人間の存在を知ってらっしゃいますし、[勇者]の存在もご存知でらっしゃる。
「人数が多くないか?……ハヴァル、どう思う?…―お前、なぜ人間に化けてるんだ」
「何を言う!こんなにも可愛らしく我儘を
「ない」
言い切った瞬間、ラビタルは尻尾を
「では!旅人として紛れ込むのは
「仕事は一旦、直近の部下に回しても問題ないだろう」
念願の人間界に行けるとあって、リリオネルは大喜びだ。その姿に、3人の重鎮が微笑ましそうに顔がゆるんでいる。
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